日本では毎年地震に加えて、大雨や台風などの災害が頻発しており防災への意識は年々高まっています。
そしてそのような災害発生時に備えて多くの人に活用されているのが、さまざまな種類の防災アプリです。
この記事ではもしもに備えておくために役立つおすすめの防災アプリ9選と、利用すべきアプリの選び方などについて詳しく解説しています。
防災アプリを賢く活用する事で、災害のリスクを抑えたり迅速に情報を受け取る事ができますので、ぜひ自分に合うアプリを見つけて早速災害への備えをしておきましょう。
目次
防災アプリとは
防災アプリとは、広い意味で災害に備えるためのアプリのことです。
ただ、ひとことで防災アプリと言ってもその種類は非常に多く、災害の速報や情報が見れるもの、安否確認ができるもの、避難場所を教えてくれるものなど多岐にわたります。
また防災対策や災害時の行動の仕方などを学べるアプリや、防災グッズ、非常食を管理できるアプリなどもあります。
実際に起きてしまう前から災害にしっかり備え、いざその時になっても正確な情報を手に入れつつ迅速に身を守る行動が取れるように、ぜひ防災アプリを活用してはいかがでしょうか?
なお、NTTドコモのモバイル社会研究所が2021年に実施した調査によると、スマホ所有者のうち48.2%の人が防災アプリをダウンロードしているという結果が出ており、年代が上にいくにつれてダウンロードをしている率は高くなっています。※
特に家族がいる人は、自分だけでなく子どもや年配者も使いやすい防災アプリを選んでダウンロードしておき、家族全員での利用をおすすめします。
※モバイル社会研究所公式サイトhttps://www.moba-ken.jp/whitepaper/22_chap6.html#6-21
利用すべき防災アプリの選び方
多種多様な防災アプリのなかから、自分や自分の家族が利用すべきアプリをどのように選んだら良いのでしょうか?
災害時やその他緊急時の混乱した状況のなかで、正確な情報を取り入れつつ的確な行動を取るために、どのような防災アプリを利用するかはとても重要になってきます。
自分に合う防災アプリを賢く選ぶためには、各アプリの特徴や操作性をよく把握したうえで、以下のようなポイントと照らし合わせて検討することが大切です。
- 情報の信頼性はどうか
- 情報のスピードはどうか
- 操作方法はだれでも使える簡単なものか
- 機能は十分か
- 対応エリア内か
それぞれの内容についてひとつずつ解説していきますので、ぜひアプリ選びの参考にしてください。
情報の信頼性はどうか
当然ながら取り入れる情報の正確性や信頼性はとても重要です。
誤った情報によって避難のタイミングが遅れたり、非難する場所を間違ったり二次災害につながる可能性もあるからです。
情報源が国土交通省や気象庁などの公的機関である、信ぴょう性の高い防災アプリを選択しましょう。
実際にアプリを利用している人たちの口コミや評判からも、そのアプリの信頼度をいくらか測ることもできますのでぜひ利用する前にチェックしてみてください。
なお、災害発生時にはTwitterなどのSNSで情報が発信、拡散されることも多々あり、リアルタイムで次々と情報が流れてきて防災に有効な場合もありますが、全ての情報が正確なものとは限りませんので注意が必要です。
情報のスピードはどうか
災害時には情報の信頼性に加え、よりスピーディーに入手できることが重要な要素になってきます。
実際に災害が起きたとき、どれだけ早く情報が得られるかによって生死が分けられることもあります。
災害時にいち早く命を守る行動が取れるよう、災害速報やニュース速報などが素早く入手できるか、また自分にとって情報を確認しやすい仕様かどうか確認しておくことはとても大切です。
注意点として通知設定をきちんとオンにしていなければ、もしもの時に通知が受け取れないということになってしまいますので、どのような内容の情報をどんな頻度でまたどの方法で通知してほしいかよく考えて設定しておきましょう。
操作方法はだれでも使える簡単なものか
災害はいつ起きるか予測できませんので、いざその時になってアプリをきちんと使いこなせないということのないように備えておくことが大切です。
動揺したり焦ったりしてせっかくの防災アプリが役に立たないということもあり得ます。
必要な時に必要な操作ができるよう、使いやすく分かりやすい防災アプリを選びましょう。
またスマホに慣れていない年配者や子どもにとっても使いやすいアプリかどうか、ということも大切なポイントです。
便利とはいえあまりに操作が複雑なものだと、操作方法が覚えづらく時間がかかったりしてうまく使いこなせないかも知れません。
視覚的に使えるもの、文字や画像、アイコンなどが見やすいアプリがおすすめです。
災害が起きる前の平常時に、家族で一緒にアプリに登録したり使い方を確認し合うなどして、家族のだれもがきちんとアプリを扱えるように備えておきましょう。
機能は十分か
防災アプリに備わっている機能は、各アプリによってそれぞれです。
災害の種類や正確な場所、被害状況などに関する情報はもちろんのこと、近くの避難所を自動検索してくれたり、オフラインでもマップが確認できるものなどさまざまな種類があります。
特に災害はいつどこで起きるか予測できませんので、もしもの時に現在地から近い利用可能な避難所や避難場所を知らせてくれてしかもルートも表示してくれるアプリはおすすめです。
また、できれば通信が途絶えてもある程度の情報が得られるオフライン機能のあるアプリもダウンロードしておくと安心です。
さらに災害時は通信が混雑して電話やメールがつながりづらくなり、なかなか家族や大切な人と連絡が取れないということも十分考えられます。
なかには、事前に登録しておくことで家族の現在地が即座に分かるものや、通話やメッセージのやり取りが不要で簡単に安否確認ができる便利なアプリもありますので、このような機能を持つアプリを少なくとも一つはダウンロードしておくこともおすすめします。
防災アプリには災害が起きてからではなく災害前の備えとして役立つものもありますので、災害の前後に活用できるようさまざまな機能についてしっかり確認しておきましょう。
対応エリア内か
基本的にほとんどの防災アプリが日本全国に対応しています。
しかしまれに特定の地域を対象にしているアプリや、全国対応であるものの一部地域の情報が少ないアプリも存在しますので念のため必ず事前に確認しておきましょう。
またたいていの防災アプリは、登録時に特定の地域を選んで通知設定などができますので、自分の生活範囲や仕事、旅行などでよく行く場所を忘れずに設定しておき、必要な情報が入手できるようにしておくことも大切です。
防災アプリおすすめ9選
ここからは数多くリリースされている防災アプリのうち、おすすめの9選をひとつずつ紹介していきます。
各アプリに備わっている機能や使い方、またどんな人におすすめかについても解説していますので、ぜひ事前によく確認し自分に合うアプリかどうか検討してみてください。
なお紹介するアプリには有料のものもあれば無料のものもありますので、ご注意ください。
- ココダヨ
- Yahoo!防災速報
- NHKニュース・防災
- 防災情報避難所ガイド
- 特務機関NERV防災
- NewsDigest(ニュースダイジェスト)
- 東京都防災アプリ
- リストック
- PeaceSign(ピースサイン)
おすすめアプリ9選の機能比較表
アプリ名 | ココダヨ | Yahoo!防災速報 | NHKニュース・防災 | 防災情報避難所ガイド | 特務機関NERV防災 | NewsDigest | 東京都防災アプリ | リストック | PeaceSign |
利用料 | 有料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 有料 |
プッシュ通知 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 |
オフライン機能 | × | × | × | 〇 | × | 〇 | 〇 | × | × |
エリア | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 全国 | 東京都 | ー | 全国 |
ココダヨ
運営 | 株式会社ゼネテック |
対応エリア | 全国 |
オフライン機能 | なし |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 有料 |
ココダヨは2016年にリリースされた防災アプリで、2023年1月の時点で100万ダウンロードを達成しています。
ココダヨの一番の特徴は、災害発生時に家族と迅速に連絡が取り合えるということです。
大きな災害やその他の異常事態が発生したときには、電話やメールなど普段使っている手段ではなかなか連絡が取れないことがあり、大切な人たちの安否が確認できず不安な気持ちになるかも知れません。
ココダヨは「防災用位置情報自動通知サービス」を世界で初めて採用したアプリで、災害発生時に事前に登録しているメンバーの安否確認などの情報共有を、アプリをとおしてスムーズにおこなうことができます。
具体的な仕組みとしては、家族やパートナーなど緊急時に安否を確認したいメンバー全員がココダヨアプリをダウンロードし、グループを作成しておきます。
そうすると利用者の位置情報をココダヨが定期的に観測し、緊急事態や災害発生時に事前に登録されたグループメンバーの位置情報が特定され、メールやSMSで位置、安否情報が即座に通知されるという仕組みです。
ココダヨの便利な機能として、平常時でもメンバーごとに居場所が表示されるように設定可能で、子どもや高齢者の見守りアプリとしても活用できます。
さらに1月を除いた毎月1日の午前10時に、すべてのココダヨ利用者に対して実地訓練のために最大震度予測5弱の地震が発生したという想定で通知が配信されます。
実際の災害が起きたときにアプリをうまく扱えないという事態を避けるために、ココダヨの動作に慣れて置くことを目的として実施されており、いざというときに備えることができ安心です。
この訓練の通知機能はグループごとに参加、不参加を選択できますので、何度か利用してみて使い方が把握できた人や特に必要が無いという人は不参加の設定をしておいてください。
ココダヨは有料の防災アプリで、料金は以下のとおりに設定されています。
サービス名 | 利用人数 | 利用料金(初月無料) | 特徴 |
ココダヨ | 2〜8名 | 自然災害のみ 月額:¥180〜580自然災害・不審者情報 月額:¥280〜880(グループ定員数により変動) | 緊急時に登録メンバー間で安否確認や位置情報を即座に共有できる。グループ内でチャット掲示板が利用可能。 |
ココダヨSOLO | 本人のみ | 月額:¥180〜300(連絡先登録数により変動) | 緊急時に登録している最大5件の連絡先にメールで位置情報を自動送信してくれる。相手はアプリのインストール不要。 |
なお初めて登録する場合は30日間無料で試すことができますので、まずは1カ月体験してみてから購入すべきかどうか検討すると良いでしょう。
Yahoo!防災速報
運営 | ヤフー株式会社 |
対応エリア | 全国 |
オフライン機能 | なし |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 無料 |
Yahoo!が運営するYahoo!防災速報アプリはその信頼性と知名度の高さからダウンロード数は4000万以上にもなります。
アプリの仕様は、スマホにあまり慣れていない人でも見やすい画面で直感的に操作しやすく、地震速報や豪雨予報などさまざまな災害情報をプッシュ通知で素早く知らせてくれます。
Yahoo!防災速報の特徴として現在地と国内の最大3地点に通知可能で、自宅や勤務先だけでなくその他の場所にいるときでも安心です。
アプリ画面をスワイプするだけで簡単に登録している3地点それぞれの状況や避難場所が確認できます。
またYahoo!防災速報では、地震や豪雨などの気象庁発表の自然災害だけでなく以下のようなさまざまな種類の情報を得ることができます。
避難情報 | 緊急地震速報・地震情報 | 津波予報 | 大雨危険度 |
豪雨予報 | 土砂災害 | 河川洪水 | 気象警報 |
熱中症情報 | 火山情報 | 国民保護情報 | 防犯情報 |
上記のように防災のために必要と思われるほとんどの情報をカバーしていることに加え、利用者自身が必要に応じてそれぞれの災害の種類ごとに、通知音や通知条件のカスタマイズすることも可能です。
注意点として「緊急地震速報」以外の災害は、初期設定でマナーモード時の通知音が「鳴らさない」になっていますので、通知を希望する場合は忘れず「鳴らす」に変更しておきましょう。
この他にもYahoo!防災速報には利用者間で状況の共有が可能で、災害に関する各地の情報を素早く把握し合うこともできますし、ハザードマップや避難場所、備蓄品などの確認にも役立つ「防災手帳」機能などもあります。
NHKニュース・防災
運営 | NHK |
対応エリア | 全国 |
オフライン機能 | なし |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 無料 |
NHKニュース・防災はNHK公式の防災アプリで、NHKが取材したニュースの記事や動画コンテンツだけでなく防災のためのさまざまな情報を提供しています。
正しい確かな情報源から、最新のニュースや災害に関する情報をいち早く手にしたい人におすすめのアプリです。
全国の災害に関しては、地震や津波、台風、また特別警報や警報、注意報などの情報をカバーしており、これらの情報を地図上に表示してくれるので一目で確認できることも特徴です。
NHKニュース・防災では天気と災害に関する通知設定が最大3つの地域まで登録可能で、該当地域の気象警報、避難情報、土砂災害警戒情報、記録的短時間大雨情報、熱中症情報、位置情報に基づく通知を受け取ることができます。
また全国の1時間ごとの天気の移り変わりや、週間天気予報も確認できますしデータマップ上で雨雲や河川情報を見ることもできます。
警報が出ている地域は、分かりやすく色分けされて表示されますので都道府県名の一覧ではなく視覚的な確認が可能です。
さらにNHKニュース・防災では台風大雨、地震などの災害情報や他の重大ニュースがあれば、アプリ画面右下でライブ動画が配信されますので、文章や画像だけでなく映像で状況を視聴することができ大変便利です。
テレビでのNHK視聴には受信料が発生しますが、NHKニュース・防災アプリの利用は無料ですので、防災に役立つ正確な情報を迅速に入手したい人はぜひダウンロードしておいてはいかがでしょうか?
防災情報避難所ガイド
運営 | ファーストメディア株式会社 |
対応エリア | 全国 |
オフライン機能 | あり(地図のみ) |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 無料 |
防災情報避難所ガイドとは、災害時に利用できる自治体が定めた全国の避難所や避難場所を教えてくれる便利な防災アプリです。
現在約15万件以上の避難所、避難場所が収録されており日々最新の情報に更新されていますので、ダウンロードしておくといざというときに安心です。
アプリのトップ画面には現在地で発生している災害のリスクに関する情報が表示されすぐに確認できますし、平常時であれば災害用避難所、避難場所と国民保護避難施設の切り替え表示が簡単にできます。
また防災情報避難所ガイドの別の便利な機能として、現在地に加え最大3カ所の地域を登録しておくことで避難情報や気象情報などに関する情報の通知が可能です。
そしてもしもの時は現在地周辺で利用できる避難所や避難場所を自動検索し、施設までのルート案内や混雑状況の表示、避難コンパスで災害時にスムーズに避難できるようサポートしてくれます。
さらに防災情報避難所ガイドはオフラインでの利用も可能というのが大きな魅力で、災害時に通信ができなくなったり電波の届かない場所にいても、事前にキャッシュされている避難所や地図がそのまま表示され安心です。
その他防災情報避難所ガイドの便利な機能には、カメラで映した画像に避難所情報を表示したり、大切な人たちの安否確認できるものもありさまざまな活用法があります。
スマホの扱いが苦手な人や年配の人でも使いやすい仕様になっていますので、家族全員でダウンロードして登録しておけば安心でしょう。
特務機関NERV防災
運営 | ゲヒルン株式会社 |
対応エリア | 全国 |
オフライン機能 | なし |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 無料 |
特務機関NERV防災は気象業務支援センターからの気象情報や災害情報をスピーディーに知らせてくれる、信頼性の高い人気の防災アプリです。
通知される内容としては、天気や台風などの予報だけでなく、地震や津波、噴火の速報、特別警報や土砂災害、河川情報、大雨危険度さらにはJアラートも含まれており、アプリひとつであらゆる防災情報が入手できます。
アプリのホーム画面には、その時その場所で最も必要とされる情報が表示され、利用者にとって必要な最新の情報をすぐに確認することができ安心です。
またタイムラインの機能もあり、過去3日間の現在地または登録した地点に関わる情報が時系列で確認可能ですので、タイムライン画面から災害状況の変化や今現在の状況をしっかり確認できます。
特務機関NERV防災アプリでは位置情報や防災の種類、緊急度などによって、通知音やバイブ通知を自分の必要や状況に応じてそれぞれ個別に設定することができます。
重大な通知に関しては、登録に関わらず緊急度の高いとされる対象区域内にいる利用者に配信されますが、この通知を受けるには位置情報の設定を「常に許可」にしておく必要がありますので通知を希望する人は忘れずに設定しておきましょう。
ちなみに重大な通知として分類される情報には次のものがあります。
- 緊急地震速報(警報)
- 津波警報・大津波警報
- 気象特別警報
- 噴火速報
- 噴火警報(居住地域:避難・避難準備・居住地域厳重警戒)
- 国民保護に関する情報(Jアラート)
この他にも特務機関NERV防災には利用者がよりアプリを快適に使えるように、以下のようなさまざまな機能が備わっています。
バリアフリーデザイン | だれにとっても利用しやすいこだわりのデザイン。色覚異常者にも見やすい配色、視覚障害や読字障害者のための音声読み上げ機能など。 |
書体 | シンプルで視認性が高い書体を搭載。スマホの画面でも読みやすく、防災情報を伝えるのに最適なフォントを採用。 |
地図 | 画面のタッチで自在に地図が動かせる。現在地を拡大したり、全国を表示することができる。 |
配色 | 色覚異常者、太陽光や照明の下、ナイトモード使用中などさまざまな条件下で色が混同して見えないか、視覚が過敏な人でも眩しく感じないか、色々な要素に配慮しながら配色が決められている。 |
音声読み上げ | 自動音声で地震や津波、火山の情報を読み上げる。読み書き障害者や視覚障害者でも音声で情報を取り入れられる。 |
どんな立場の人であってもアプリを活用して災害のリスクを抑えられるよう、さまざまな箇所に配慮がちりばめられているというのは、特務機関NERV防災の大きな魅力といえるでしょう。
さらに特務機関NERV防災には有料で加入できるサポーターズクラブというシステムがあり、月額料金や会員になることで受けられる特典は以下のとおりです。
プラン名 | 料金 | 特典 |
Eプラン | 月額250円 | 6カ所の地点登録が可能アーリーアクセス※1 |
EEプラン | 月額480円 | 6カ所の地点登録が可能アーリーアクセス会員限定コンテンツへのアクセス※2 |
※1 アプリの新機能を一般ユーザーに先駆けていち早く利用できるサービス。
※2 NERV防災の開発の裏側や防災に貢献する活動への取り組みなどを紹介するコンテンツがアプリ内で閲覧できる。
特務機関NERV防災は課金しなくても防災に十分役立ちますが、最大限にアプリを活用して災害に備えたい、課金で運営をサポートしたいという人は有料版の購入を検討しても良いかも知れません。
NewsDigest(ニュースダイジェスト)
運営 | 株式会社JX通信社 |
対応エリア | 全国 |
オフライン機能 | あり |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 無料 |
NewsDigest(ニュースダイジェスト)は「圧倒的にニュースが速い」とうたっているだけあって、数あるアプリのなかでもより速く災害に関する速報やその他のニュース速報を提供する防災アプリです。
ニュースダイジェストはアプリの登録時に個別の通知設定をしておくことで、生活に関わる緊急性ある重要な情報をプッシュ通知で素早く知らせてくれます。
ニュースダイジェストで提供される速報のなかには以下のようなものが含まれます。
- 総合ニュース速報
- 災害速報
- 国内地震速報
- 国際地震速報(マグニチュード6以上)
- 気象警報情報
情報が欲しい地域を設定するとその地域の気象、また災害の情報をとても分かりやすいシンプルな表示で確認でき、マップ上で視覚的に見ることも可能です。
またニュースダイジェストでは「精密体感震度」という機能があり、実際に地震が起きたときに利用者自身が体感した震度をアプリに報告することができ、自分や他の人がどう感じたか互いに共有することができます。
さらに普段自分がよく利用する路線が最大3つまで登録可能で、遅延や運休などの情報を素早く確認できますし、通知設定をしておくことで異常事態が発生したときに通知してくれます。
災害発生時の移動にも役立つ機能ですのでぜひ登録しておき、いざというときに迅速に動けるようにしておくと良いでしょう。
東京都防災アプリ
運営 | 東京都 |
対応エリア | 東京都 |
オフライン機能 | あり(地図、防犯ブザーのみ) |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 無料 |
東京都公式のアプリである東京都防災アプリは、災害発生時に役立つ防災の基礎知識などのコンテンツが搭載されており、防災について「あそぶ」「まなぶ」「つかう」をコンセプトにリリースされました。
東京都防災アプリはその名のとおり東京都民に向けたサービスではありますが、他の都道府県民であっても楽しみながら防災に関する知識を得ることができます。
アプリを起動すると「東京防災」「東京くらし防災」「災害時」の3種類のモードが表示され、必要に応じて閲覧し活用することができます。
3つのモードのそれぞれの内容は以下のとおりです。
東京防災 | 防災について幅広く学ぶためのコンテンツ。実際に災害が起きたときに取るべき行動をクイズやストーリー形式で学べる。 |
東京くらし防災 | 日常生活の中でできる防災対策について学べる。緊急ブザーを鳴らしたり最大3人にまで現在地をメール通知が可能。 |
災害時 | 災害が発生した時に情報収集できるリンクを掲載。大切な人とお互いに安否確認ができる。 |
東京都防災アプリでは東京都のマップをダウンロードしておくことで、近くの避難所や病院が表示されますし、オフラインでも利用できるのでいざというときに便利です。
またマナーモードでも利用可能な防災ブザーも搭載されており、災害時に救助を求めたり普段の防犯にも役立てることができますので、子どものスマホにダウンロードしておき使い方を教えておくのも良いかも知れません。
リストック
運営 | Altive株式会社 |
対応エリア | ― |
オフライン機能 | なし |
プッシュ通知 | × |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 無料 |
リストックとは、これまで紹介してきたようなアプリとは少し性質の異なる防災アプリで、自宅にストックしてある備蓄品などの量や賞味期限を管理できる便利なツールです。
最近は日本でも地震や台風などの災害が頻繁に起きていますので、自宅に災害時の持ち出しリュックや食料品、日用品の備蓄を準備している人も多いでしょう。
しかし特に家族の人数が多い人などは、備蓄品の量や消費期限をいつも把握しておくのは難しいかも知れません。
いざというときに防災リュックや備蓄しているものをきちんと役立てるために、リストックは大変有効です。
リストックでは食料品の消費期限を登録しておくことで期限が切れる前に通知してくれますので、うっかり期限切れで処分するようなもったいないことを防ぐことができます。
ストックする商品はいちいち入力する必要はなく、バーコード読み取りや写真を撮ることで簡単に登録可能です。
また備蓄すべき適量が分からないという人でも、リストックなら家族の人数を入力すると目安のストック量を算出してくれるという便利な機能もあり、それを目安に災害に備えることができます。
ちなみにリストックでは3日分のストック量が表示されますが、家族の年齢や消費量は各家庭それぞれですので必要に応じて量を加減し調整しましょう。
備蓄に足りない商品があった場合はリストックアプリからAmazonのサイトに移行して、すぐにその場で買い足すこともできますので忘れずに必要なものを揃えておくことができます。
いつ起きるか分からない災害に備えてリストックで食料品や消耗品を賢く管理し、もしもの場合に慌てなくても済むように今から対策しておくことをおすすめします。
PeaceSign(ピースサイン)
運営 | 株式会社アイテム |
対応エリア | 全国 |
オフライン機能 | なし |
プッシュ通知 | 〇 |
対応機種 | iPhone/Android |
利用料 | 有料(ダウンロードは無料) |
スマホひとつで家族の見守り確認ができる便利なアプリPeaceSign(ピースサイン)は、災害発生時の安否確認にも役立ちます。
災害が起きたときは電話やメールがつながりにくいことも多く、離れて暮らす家族が心配になるものです。
ピースサインは災害などの緊急発生時に、メッセージなどの入力や通話も不要で、即座に簡単に家族間で安否確認ができます。
具体的には、緊急時にアプリ内のボタンをタップするだけで登録しているメンバー全員に安否確認通知を送ることができ、通知を受け取った側は同じように画面をタップするだけで回答する事ができますので素早い安否確認が可能です。
ピースサインの別の魅力として、高齢者などスマホやアプリの扱いに慣れていない人であっても使いやすい直感的な仕様になっていますし、運営のコールセンターでスタッフによる問い合わせ対応もしてくれます。
また本来は、離れて暮らす家族の毎日の健康や安全を簡単に確認できる見守りアプリですので、災害時だけでなく毎日活用することができます。
毎日決まった時間に通知があり、入力作業や通話の手間もなく簡単な操作だけで安否確認ができますので、見守る側と見守られる側の両方が負担なく習慣にできるでしょう。
なおピースサインの利用には月額500円(税込)の料金が発生しますが、初回登録から14日間は無料で体験が可能で、無料期間の終了翌日から自動的に毎月課金されます。
ピースサインは、複雑な機能よりもシンプルなアプリであることを重視する、とにかくお互いの安否を素早く確認したいという人におすすめできるアプリです。
もしもに備えるために
ここまで、おすすめの防災アプリについて詳しく解説してきましたが、もしもの事態にしっかり備えるためにさらにできることをここからご紹介していきます。
以下の3つのポイントについてひとつずつ順に解説していきますので、ぜひできることから実行してみてください。
- アプリの使い方に精通しておく
- アプリを複数併用する
- 防災アプリと防災グッズの両方を準備しておく
アプリの使い方に精通しておく
自分や自分の家族にとって有用な防災アプリを見つけてダウンロードしておき、いざという時に活用できるようその使い方に精通しておくことは大切です。
ダウンロードしただけで満足し、情報の見方や使い方が分からなければ、もしもの時に十分役立てることができないかも知れません。
アプリを開いて概要を確認したり必要事項を登録したりすることはもちろん、平常時であっても定期的に使い方を復習しておきましょう。
また当然ながら災害発生時や緊急時に確実に通知を受け取るためには、忘れずに通知設定をオンにしておく必要があります。
加えて、特に子どもや年配者がいる場合は一緒に使い方を確認し、家族みんながきちんとアプリを扱えるようサポートすることも大切です。
アプリを複数併用する
防災アプリにはさまざまな種類のものがありますので、一つだけでなくいくつかを併用することをおすすめします。
なかにはオンラインのみ利用可能なものと、オフラインでも使えるものがありますので通信状況が不安定でも困らないように両方をダウンロードしておくと安心です。
またスピード感や情報量、見やすさなど各アプリの得意分野もそれぞれ異なりますので、災害の種類や状況に応じて使い分けられるよう2,3種類のアプリが利用できるようにしておくこともおすすめです。
さらに備蓄品の管理や対策の学習ができるなど特に災害前に有効なアプリもあれば、災害発生時、災害後に役立つアプリもあります。
あまり多くのアプリにすると混乱したり使いこなせない可能性もありますが、自分や家族に合った防災アプリを賢く組み合わせて活用しましょう。
防災アプリと防災グッズの両方を準備しておく
防災アプリはいつも手にしているスマホで手軽に災害対策ができる、非常に便利で心強いツールと言えます。
しかしそれと合わせて防災用持ち出しリュックや非常グッズ、非常食などをしっかり準備しておくことも重要です。
しばらく大きな災害に遭っていないと備蓄品や防災グッズの確認を忘れてしまうかも知れませんが、必要なものが抜けていたり消費期限が過ぎてしまっているということのないよう定期的に取り出して中身をチェックしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
災害が頻発していることで防災への意識が高まっており、すでに多くの人が防災アプリの利用を始めています。
防災アプリは災害発生時に必要な情報をスピーディーに届けてくれたり、避難所の場所やルートを示してくれるなど迅速に行動するうえで助けとなる心強いツールです。
覚えておきたい点として、防災アプリはいざという時に自分や自分の家族にとって使いやすいかどうかがとても重要です。
この記事で紹介してきたおすすめアプリの特徴を踏まえたうえで、正確な情報が迅速に入手できるか、自分にとって必要な機能が備わっているか、また使いやすいかなどといったポイントについてよく検討し、自分に合うものを見つけてみてください。
実際に災害が起きてからでは遅いですので、早速今のうちから防災アプリをダウンロードしきちんと使いこなせるよう備えておくことをおすすめします。