1歳は身体や心、知力が大きく発達する時期です。この時期の育児では、どのようなことを意識して子どもと向き合えば良いのか気になる方も多いでしょう。
1歳の育児では、子どもの気持ちを尊重しながら多くのコミュニケーションを取ることが大切です。
この記事では、1歳児の発達状況や育児のポイント、おすすめの遊び方について詳しく解説します。
1歳児の発達状況
1歳頃になると、だんだんと歩き始めるようになり、行動範囲が広がります。言葉も話せるようになってくるため、今までよりもしっかりとコミュニケーションを取れるようになるでしょう。
ここでは、1歳児の身体・知力・心の発達について紹介します。
身体の発達
1歳になると、運動能力が大きく発達します。つかまり立ちから1人で歩けるようになり、だんだんと歩行も安定していきます。1人で歩けるようになると少し高いところへよじ登ったり、階段の上り下りもできるようになるでしょう。
1人で行動できる範囲が広がりますが、身体のバランスを保つ能力は十分ではないため、転倒や落下などによるケガに注意が必要です。
また、手先の器用さも発達し、スプーンを使って食事をしたり、クレヨンなどでなぐり書きをしたり積み木を積んだりすることもできます。
知力の発達
行動範囲が広がるとともに、子どもの好奇心も高まります。身近な場所の探究活動が盛んになるほか、話せる単語も多くなる時期です。身近な人やものの名前を覚えたり、大人の言葉を真似したりするようになるでしょう。
1歳9ヶ月頃になると語彙が増え、「ママ、だっこ」「ワンワン、いる」などの二語文も話せるようになります。
また、この時期にしてはいけないことや危険なことを伝えるときには、分かりやすい言葉で繰り返し伝えることが大切です。
心の発達
運動能力や好奇心の発達から、「自分でやりたい」という気持ちが強くなる傾向にあります。しかし、自分の欲求に対して語彙力が足りず、言葉にできないために泣いたり暴れたりすることもあります。そのため、子どもの意図をくみ取り、言語化してあげるなどのサポートが必要です。
また、情緒が豊かになり、怒りや喜び、反抗、嫉妬、すねるなどの感情を保護者へぶつけるようになります。相手に共感する感情も生まれ、友達との関わりも増えますが、おもちゃの取り合いやケンカなどトラブルになりやすい時期でもあるため注意しましょう。
1歳の育児のポイント
1歳児の育児では、子どもの成長をサポートし、親子の信頼関係を深めていく工夫が必要です。ここでは、1歳の育児で意識したいポイントを紹介します。
子どもの気持ちを尊重する
前述したように、1歳になると何でも自分でやりたがるようになります。子どもが興味を持つことを積極的にやらせてあげることで好奇心が育まれ、さまざまな学びが得られるでしょう。
また、感情が豊かになり自我が芽生える時期でもあるため、物事に対して好き・嫌い・したい・したくないといった意思を持つようになります。
1歳の子どもは語彙力が少なく、うまく表現できません。保護者は子どもの気持ちをくみ取り、その意志を優先するようにしましょう。子どもは自分の気持ちを理解してもらえることで、自己肯定感が高まります。
たくさん話しかける
1歳は言語能力が大きく発達する時期です。子どもにたくさん話しかけることで、徐々に大人の話を理解できるようになり、覚えた言葉を話せるようになります。このとき、子どもの言葉に対して反応を示すようにすると、コミュニケーションを取るのは楽しいことだと感じられるでしょう。
子どもに話しかけるだけでなく、読み聞かせや手遊び歌などを取り入れるのもおすすめです。
ほかの親子とコミュニケーションを取る
1歳の子どもは人とのコミュニケーションを通して大きく成長します。自分を一番理解してくれる保護者とのコミュニケーションはもちろん、ほかの子どもや保護者と触れ合うことも、子どもにとって大切な経験です。
保護者以外の人との関わりを通じて、コミュニケーション能力や協調性、共感力などを育みます。
定期健診・予防接種を受ける
各自治体の保健センターでは、1歳半検診(1歳6ヶ月検診)が行われます。
この検診では、子どもの成長や健康状態、先天的な病気がないかを確認すると同時に、保護者への栄養指導などのサポートも行われます。
1歳6ヶ月から2歳未満の子どもを対象としているため、適切な時期に検診を受けましょう。
また、以下のように1歳から接種が推奨されるワクチンもあります。感染症予防に役立つワクチンのため、種類と内容を確認し、接種するようにしましょう。
- 麻しん・風しんワクチン(MRワクチン):肺炎などの重篤な疾病を起こす麻しんや風しんを予防します。
- 水痘ワクチン:感染力が強い「水疱瘡(みずぼうそう)」の予防ができます。
- 5種混合ワクチン:ポリオ、百日せき、破傷風、ヒトインフルエンザ菌感染症(Hib感染症)、ジフテリアなど、重篤な疾患を予防できます。
- 子どもの肺炎球菌ワクチン:肺炎や髄膜炎などを予防できます。
離乳食をメインに食事をとる
1歳になると離乳食の完了期に入ります。バナナくらいの固さの食べ物を前歯でかじり、奥の歯茎で噛んで食べられるようになったら完了期に入る目安です。
すでに卒乳している場合は、3回の食事と1〜2回のおやつを用意しましょう。おやつは離乳食で足りない栄養や水分を補う役割を果たすため、炭水化物やフルーツ、乳製品などをバランス良く組み合わせるのがおすすめです。
危ないことについて教える
自分で歩けるようになり行動範囲が広がる1歳は、好奇心が旺盛なため危険な行動を起こしやすくなります。
特にベランダからの転落や火傷、入浴や水遊び中の事故、誤飲などさまざまなリスクが身の回りに潜んでいます。そのため、子どもにはしてはいけないこと、触ってはいけない物などを教えることが大切です。
1歳の子どもに対しては、危険なことをしたらすぐに「だめ!」とはっきり伝え、真剣な表情で止めましょう。また、「あちちだよ」「いたいいたいだよ」など、触るとどうなるかという結果を短い言葉で伝えることも重要です。
赤ちゃんの成長には個人差がある
1歳になると心や身体・知力が大きく発達しますが、そのスピードには個人差があります。
同年代の赤ちゃんと比べて発達が遅れているからといって、焦ったり不安を感じたりする必要はありません。子どものペースに合わせて見守ることが大切です。
子どもの発達に不安を感じたら、1歳半検診や病院の受診時に相談するのも良いでしょう。
1歳児におすすめの室内遊び
1歳児とコミュニケーションを取るときには、遊びを取り入れるのも効果的です。
ここからは、室内でできるおすすめの遊び方を紹介します。
新聞遊び
新聞紙は、子どもの発達に合わせてさまざまな遊び方ができます。破ったりクシャクシャに丸めたりするだけでも、音や感触が子どもの感性を刺激するでしょう。
ボール遊び
1歳になるとボールを転がしたり投げたりできるようになるため、遊びにも活用できます。
例えば、お互いにボールを転がし合ったり、転がしたボールを子どもが取りに行ったり、保護者が足を開きゴールになったりするなど、多様な遊び方があります。
1歳でも握りやすい大きさで柔らかいボールを選ぶとケガの心配もなく安心です。
パズル
手先が器用になってくる1歳には、パズル遊びもおすすめです。手に持ちやすいサイズで10ピース以下のパズルや立体パズルは1歳でも楽しめるでしょう。
パズルは集中力や空間認識力、思考力を高めることにも効果的です。
手遊び
歌や音楽に合わせて手を動かす手遊びは、子どもの手先の発達やリズム感、音楽感覚を育めるでしょう。
「グーチョキパーでなにつくろう」「むすんでひらいて」「あたまかたひざポン」などの手遊びが有名です。手遊びは、親子で触れ合うきっかけにもなり、信頼関係を深めることにも役立ちます。
読み聞かせ
絵本の読み聞かせは、言葉を覚えるきっかけになり、集中力や創造力、共感力を高められます。絵本を読み聞かせながら「このあとどうなるかな?」「この子はどんな気持ちかな?」と会話を取り入れるのもおすすめです。
また、穴あき絵本や仕掛けのある絵本など、指先を使う作品もあるため、発達に合わせて選ぶと良いでしょう。
1歳の育児はコミュニケーションの場を増やすのがおすすめ
1歳の育児では、保護者以外の人ともコミュニケーションを取る機会を増やすのがおすすめです。ほかの親子と知り合うきっかけがない場合は、習い事に通うと良いでしょう。
習い事の一環としておすすめなのが、テアトルアカデミーです。
テアトルアカデミーの「ベビー部門」は、月齢・年齡、発達段階に合わせて任意でレッスンを選ぶことができ、手遊びや歌、読み聞かせ、知育など子どもの成長をサポートするレッスンが充実しています。
親子で一緒に参加できるものが多く、子どもにとっても保護者にとっても、ほかの人と知り合う機会となり、楽しみながら交流を広げられるでしょう。
育児に不安がある方は講師やほかの保護者との情報交換の場にもなります。
1歳の育児は成長に合わせることが大切
1歳になると、身体や知力、心が大きく発達し、さまざまなことができるようになります。
子どもの行動範囲が広がるため、ケガや事故には特に注意しましょう。1歳は特に発達が著しい時期ですが、子どもの成長には個人差があります。ほかの子どもと比較せず、子どものペースに合わせて成長を見守ることが大切です。
1歳の育児では、子どもが保護者以外の大人や周りの子どもとコミュニケーションを取れる場を増やすと良いでしょう。テアトルアカデミーの「ベビー部門」は、子どもの発達を促すレッスンを受けながら、保護者も子どももたくさんの人と交流しやすい環境です。
オーディションは随時開催されているため、気になる方はエントリーから始めてみましょう。