2023/05/23
ベビーハンドラー その12
こんにちは。
テアトルアカデミーで「ベビーハンドラー」をしています、赤ちゃんスタッフのMです。
ドラマ・映画・CM・雑誌・パッケージなどさまざまな撮影現場で、ママと赤ちゃんのサポートに努めています。
今回は、赤ちゃん撮影で最も多くとられている【スタンバイ方式】についてお話します。
ひとつの役において、だいたい2人~5人ほどの赤ちゃんが撮影キャストに選ばれます。
業界内では「ダブルスタンバイ」「トリプルスタンバイ」などと呼ばれています。
監督・カメラマン・音声さんなどの撮影スタッフがいらっしゃって、
母役・父役など出演者がカメラ前に入られて、
すべての撮影準備が整って、いざ本番!となったときに、もしかしたら眠かったり泣いてしまったりするかもしれません。
もちろん赤ちゃんが大人の都合に合わせるのは容易なことではありません。
そのため、月齢、体の大きさ、髪の毛の量などが似ている子たちが複数選ばれます。
ちょっとシビアですが控え室に何人もスタンバイしておき、本番時にご機嫌やタイミングの良い子がカメラ前に入るのです。
おむつパッケージや雑誌広告など、【写真(スチール)】の案件では、行った全員が撮ってもらえて後日そこから採用者が決定することが多くあります。
撮影は出来たけれども採用されなかったということになるかもしれません。。
映画・ドラマ・CMなど、【映像(ムービー)】の案件では、そのときにご機嫌の良い子で撮影を進めていき、撮れなかった場合は入れ替えになります。
誰から呼ばれるのかは、そのときの状況で大きく変わります。
もしかしたら一度もカメラ前に呼ばれずに待機で終わってしまうこともあるかもしれません。。
でも決して落ち込む必要はありません!!
まず、現場に呼ばれたということ自体がものすごいことなのです。
そして、どんな経験もムダにはなりません。
とくに、失敗や悔しい思いは必ず次のチカラになります。
先輩ママたちが実際に経験してきた「撮影失敗あるある」をいくつか挙げてみます。
・さっきまで元気だったのに興奮しすぎて本番で疲れてしまった(=体力温存)
・急にたくさんの大人に囲まれてびっくりしてしまった(=場所慣れ)
・お気に入りのオモチャが手放せなくなって機嫌が悪くなってしまった(=私物をしまうタイミング)
・オムツが汚れて気持ち悪くなってしまった(=オムツ替え)
・照明が暑くて笑わなくなってしまった(=体温調節)
・ママが離れていく後ろ姿が見えてしまった(=母子分離)
・動きたくてじっとしていられない(=自由時間不足)
撮影が上手くいったときの勝因はもちろん、そのとき何を工夫すれば良かったのかの敗因も冷静に受け止めておく必要があります。
いろんな現場に呼ばれて活躍している子ほど、実は苦い経験もたくさん乗り越えてきています。
スタンバイは、ライバルではなく同じ撮影に挑むチームメイトです!
みんなでフォローし合って、良い作品が出来上がります。
どんな経験も必ずチカラになりますから、めげずに一緒に楽しみましょう!
赤ちゃんスタッフM
過去コラムのアーカイブはこちらです。
よろしければこちらも覗いてみてください。
★ベビーハンドラー その11
【キッズ撮影の極意】
https://www.theatre.co.jp/column/12315
★ベビーハンドラー その10
【撮影現場で使える!あやしアイテム紹介】
https://www.theatre.co.jp/column/11936
★ベビーハンドラー その9
【ベビーハンドラーになるための資格とは?】
https://www.theatre.co.jp/column/11569
★ベビーハンドラー その8
【撮影現場での最重要ポイント!】
https://www.theatre.co.jp/column/11134
★ベビーハンドラー その7
【お家での過ごし方・関わり方】
https://www.theatre.co.jp/column/6470
★ベビーハンドラー その6
【赤ちゃん撮影で最も大変なシーンとは?】
https://www.theatre.co.jp/column/4567
★ベビーハンドラー その5
【撮影現場までのステップ】
https://www.theatre.co.jp/column/3706
★ベビーハンドラー その4
【2歳児の面白さ】
https://www.theatre.co.jp/column/2130
★ベビーハンドラー その3
【1歳児の面白さ】
https://www.theatre.co.jp/column/1771
★ベビーハンドラー その2
【0歳児の不思議】
https://www.theatre.co.jp/column/1407
★ベビーハンドラー その1
【赤ちゃんの“いつも通り”を出すお手伝い】
https://www.theatre.co.jp/column/1304