「声が通らない」「声量が出せない」など、歌声や話し声に悩みを感じている方におすすめなのが「鼻腔共鳴」です。
鼻腔共鳴は、習得することで自然で通りやすい声が出せるようになるだけでなく、歌の表現力も高められるため、歌がうまくなりたい方は習得を目指すと良いでしょう。
この記事では、鼻腔共鳴の基本や習得するメリット、具体的なやり方、ミックスボイスとの関係について解説します。
鼻腔共鳴とは
鼻腔共鳴とは、鼻の奥にある「鼻腔」という空間で声や音を響かせる発声方法です。
鼻腔は鼻の穴から咽頭（鼻と喉の境の部分）までの空間で、音の振動を効率良く伝える共鳴室とも言えます。
声を鼻腔に通すことで、声に奥行きや温かみを加えることができ、より美しく通りやすい声を出せるようになります。
鼻腔共鳴はプロの歌手や声優、アナウンサーなども意識的に活用している技術であり、日常の話し声にも活用可能です。
正しく使えば、無理な力を入れずに響く声を出せるため、喉の負担も軽減されるでしょう。
鼻腔共鳴は話し声にも反映できる
鼻腔共鳴は、歌だけでなく日常の話し声にも取り入れることができます。
鼻腔を使って声を響かせることで、声がよりクリアに遠くまで届くようになり、「声がこもる」「通りにくい」「小さくて聞き返される」といった悩みを解消する手助けになるでしょう。
鼻腔共鳴を習得するとどんなメリットがある？
鼻腔共鳴を身に付けることで、声の響きや安定感が向上するだけでなく、喉への負担も軽減され、長時間の発声でも疲れにくくなります。
ここでは、具体的なメリットを紹介します。
響きやすい歌声になる
鼻腔共鳴を使って発声することで、音が鼻腔内でしっかりと反響し、声に豊かな響きと明瞭さが加わります。
これは喉だけで発声する場合と比べて、音がこもらずに空間にしっかり広がるためです。
特に歌唱時には、高音やロングトーンがスムーズに響くようになり、聴き手にとっても心地良く、印象に残る声を実現できます。
声帯疲労が軽減する
喉だけに頼って声を出すと、声帯に過度な負担がかかりやすく、長時間の発声で痛みや疲労を感じることがあります。
鼻腔共鳴を習得すると、無理をしなくても相手に伝わりやすいように発声でき、声帯の疲労を軽減させられるでしょう。
長時間歌うときや話すときには、鼻腔共鳴を活用することで安定したパフォーマンスを持続できるようになります。
声量がアップする
鼻腔共鳴は声に響きが加わることで、より遠くまで届きやすくなり、声量がアップしたように感じられます。
声が明瞭になるとマイクを使っても聞き取りやすくなることもメリットです。
ミックスボイスの習得につながる
ミックスボイスは、地声と裏声の中間の声を発声することで、高音域でも無理なく歌えるテクニックです。
ミックスボイスを安定させるためには鼻腔共鳴が重要となります。
そのため、鼻腔共鳴ができるようになると、声が頭部にスムーズに抜けていく感覚が得られ、ミックスボイスの習得にもつながるでしょう。
鼻腔共鳴のやり方を解説
鼻腔共鳴のコツをつかむには、正しい姿勢や発声のステップを意識することが大切です。
ここでは、初心者でも実践しやすい5つのステップに分けて、具体的な練習方法を紹介します。
①喉と全身をリラックスさせる
鼻腔共鳴を効果的に行うには、まず喉や身体の力を抜くことが必要です。
深呼吸を数回行ってから、肩を上下に動かしたり、首を軽く回すなどして、全身の緊張をほぐしましょう。
②声帯を閉じる
声を出すためには、声帯をしっかりと閉じることが重要です。
声帯が開いていると息が漏れて鼻腔の振動が弱くなってしまいます。声帯を閉じるには、軽く「はぁー」と息を吐きながら、途中でピタッと止めると感覚をつかみやすいでしょう。
③口を閉じてハミングをする
声帯の準備ができたら、次は口を軽く閉じて「んー」とハミングを行います。
このとき、声の振動が鼻の奥や顔の中心に向かって響いている感覚を意識することが大切です。唇や鼻先がビリビリと軽く振動するようであれば、鼻腔共鳴がうまくできています。
最初は小さな音でかまいません。音の響きが顔の前方へ抜けていく感覚を大切にしましょう。
④ハミングの状態をキープしながら発声する
ハミングで鼻腔に響かせる感覚がつかめてきたら、その状態を保ちながら言葉を発してみましょう。
「あー」「いー」などの母音で発声練習すると、鼻腔共鳴の感覚がよりつかみやすくなります。
⑤慣れてきたら音階を変えて練習する
ハミングが安定してきたら、音階を変えて練習することで、より幅広い音域で鼻腔共鳴を活かせるようになります。
ピアノやスマホの音階アプリなどを使って、ハミングの音程を調節したり、好きな歌を歌ったりするのも良いでしょう。
まずはスローテンポな曲で慣らし、徐々にテンポを上げる、高音が多い曲にしてみるなど難易度を上げるのもおすすめです。
鼻腔共鳴が難しいならプロに基礎から習おう
鼻腔共鳴は一見シンプルな発声方法に見えますが、正しい感覚をつかむには時間と練習が必要です。
「鼻に響かせているつもりだけど合っているか分からない」「喉に力が入ってしまう」というケースも少なくありません。
正しい方法を学びながら鼻腔共鳴を習得したい、話し方や声に自信が持てるようになりたいと考える方は、プロの指導を受けるのがおすすめです。
テアトルアカデミーの「ON-LABO」は、音楽業界で活躍するプロ講師による本格的なレッスンを受けられます。
発声のメカニズムや身体の使い方、呼吸のコントロールなど、基礎的なトレーニングから実践的な内容まで、幅広く体系的に学べるため、短期間で効率的にスキルを高められるでしょう。
また、自分の声質や歌い方に合わせたアドバイスがもらえるため、より深く鼻腔共鳴を理解し、自信を持って声を出せるようになります。
テアトルアカデミーには、中学生〜30歳の方を対象とした「ON-LABO」、31歳以上の方を対象とした「ON-LABO NEXT」があり、それぞれ年齢やレベルに応じてレッスンを受けられることも特徴です。
鼻腔共鳴を習得して響く歌声を手に入れよう！
鼻腔共鳴は声に奥行きと響きを加え、喉の負担を軽減しながらよく通る声を出せるテクニックです。
鼻腔共鳴の感覚をつかめれば、歌声だけでなく話し声にも活用できます。
自分の声に自信を持ちたい方は、テアトルアカデミーの「ON-LABO」で基礎からしっかり学ぶのがおすすめです。
経験豊富な講師による丁寧な指導が特徴で、未経験でもプロの歌手デビューを目指せるカリキュラムが用意されています。
オーディションやレッスンはすべてオンラインで受けられるため通う必要もありません。
まずは気軽にエントリーから始めてみてはいかがでしょうか。
