「もっと上手に歌いたい」「声の出し方を改善したい」と思ったときに役立つのがボイトレ(ボイストレーニング)です。
しかし、「レッスンに通うのはハードルが高い」「できれば独学で学びたい」と考える方も多いでしょう。
ボイトレは、独学でも行えます。現在は書籍や動画、Webサイトなどさまざまな学習ツールが充実しており、正しい方法を身に付ければ自宅でも効果的なトレーニングが可能です。
この記事では、独学でボイトレをする方法やメリット・デメリット、おすすめの練習方法、押さえておきたいポイントを詳しく紹介します。
ボイトレの手法は独学で習得できる?
ボイトレ(ボイストレーニング)の手法は、正しい知識と練習法を身に付ければ、独学でも習得可能です。
ボイトレに関する書籍や動画、Webサイトなど、学習ツールが豊富なため、初心者でも始めやすい環境が整っています。
ここでは、主なボイトレの独学方法を紹介します。
参考書を購入する
ボイトレの参考書を購入すれば、歌や音楽の理論的なことから実践・応用的なことまで、幅広く学べます。
参考書はレベルや歌のジャンル、目的に応じて分かれているため、基礎から学べる初心者向けの本を選ぶと良いでしょう。
動画サイトの解説動画を見る
YouTubeなどの動画サイトには、ボイトレの解説動画が数多くあります。
映像で実践方法を確認できるため、独学でも理解しやすいことが特徴です。また、無料で閲覧でき、時間や場所を選ばずに視聴できるのもメリットです。
プロのボイストレーナーや専門家による動画を選ぶと効果的に練習できるでしょう。
Webサイトで調べる
Web上には、ボイトレに関する専門サイトやコラム、ブログが数多くあります。
最新の情報や効果的なトレーニング方法を調べ、実践してみましょう。文章で分かりづらい部分があれば、動画と合わせて活用すると効果が高まります。
独学でボイトレをするメリット
ボイトレ(ボイストレーニング)を始める際、音楽教室やレッスンに通うか、独学で学ぶか悩む方は多いでしょう。
どちらにもメリットがありますが、独学でボイトレをすることには「費用がかからない」「自分のペースで続けやすい」などのメリットがあります。
ここでは、独学でボイトレを行う主なメリットについて紹介します。
負担費用が少ない
ボイトレを独学で行う最大のメリットの一つは、費用を抑えられることです。音楽教室やボイトレのレッスンに通う場合、入会金や月謝、教材費、交通費などの費用がかかります。
しかし、独学であれば無料または低コストでボイトレを始めることが可能です。ボイトレに関する情報は、書籍やYouTubeなどの動画サイト、専門サイトで多く公開されているため、無料のツールを活用すれば費用をかけずに学べます。
もちろん、参考書やボイトレの教材を購入する場合は多少の費用がかかることもありますが、レッスンに通うよりは安価です。また、自宅で練習できるため移動の手間や交通費がかからないのも大きなメリットです。
自分のペースで続けやすい
もう一つの大きなメリットは、自分の生活スタイルに合わせてボイトレを続けやすいことです。
レッスンに通う場合は決められた時間にレッスンを受ける必要があり、仕事や学校が忙しい方にとっては、スケジュールを調整するのが難しいことがあります。また、レッスンの回数も週1回程度が一般的で、短期間で上達を目指す場合は、物足りなさを感じることもあるでしょう。
一方、独学なら時間や場所を選ばずに自由に練習できます。朝の少しの時間や仕事・学校の休憩時間、夜のリラックスタイムなど、自分のライフスタイルに合わせて練習を取り入れることが可能です。
また、レッスンではなく自分で学ぶスタイルなので、気分が乗らないときは無理に練習する必要がなく、自分のペースで続けられることも大きなメリットです。
独学でボイトレをするデメリット
独学でボイトレ(ボイストレーニング)をすることはメリットがある一方、独学ならではの難しさや注意点も存在します。
特に、ボイトレは正しい発声方法やトレーニング方法を身に付けることが重要ですが、独学の場合はそれを適切に判断できないことがあります。
また、モチベーションを維持するのが難しく、継続しにくいと感じる方も少なくありません。
ここでは、独学でボイトレをする際の主なデメリットについて詳しく解説します。
自分で調べる必要がある
独学でボイトレを行う場合、すべての情報を自分で収集し、学ばなければならない点が大きな課題です。
ボイトレには、腹式呼吸やリップロール、ロングブレス、音階トレーニングなど、さまざまな練習方法があります。
しかし、どの方法が自分に合っているのか、どの順番で学ぶべきなのかは、初心者にとって判断が難しい部分です。
また、Web上には膨大な情報がありますが、なかには正確ではない情報や個人の経験談も含まれています。誤った情報を信じてしまうと、適切なトレーニングができず、上達が遅れる可能性があるでしょう。
ボイトレを独学で学ぶ場合は、信頼できる書籍や専門サイト、経験者の意見を参考にしながら、正しい情報を見極める力が求められます。
正しくできているか判断しにくい
独学では、発声練習が正しくできているか自分で判断するのが難しいことがデメリットです。
例えば、動画や参考書では発声のコツ、具体的な練習方法が紹介されていますが、実際に自分がその通りにできているかを確認するのは容易ではありません。独学でボイトレを行うと、以下のような問題が起こりやすいと言えます。
- 自己流になりやすい:誤った発声を続けると、クセがついてしまう
- 喉を痛めるリスクがある:無理な発声を続けると、声帯に負担がかかる
- フィードバックをもらえない:第三者の視点がないため、改善点に気付きにくい
対策としては、自分の声を録音・録画してチェックする、信頼できる動画や書籍と比較しながら確認することが大切です。
自分に合ったボイトレ方法が分からない
ボイトレと一口に言っても、目的によって最適なトレーニング方法が以下のように異なります。
- 声量を上げたい:腹式呼吸、リップロール、ロングブレス
- 滑舌を良くしたい:早口言葉、母音法
- 高音を出したい:ファルセット、ミックスボイス
自分がどのスキルを伸ばしたいのかを明確にし、それに合ったトレーニングを選ぶことが重要です。
しかし、独学ではどの練習方法が自分に最適なのかを判断するのが難しく、間違った練習を続けてしまう可能性があります。
そのため、自分の課題を明確にし、それに応じたトレーニングを選ぶことが大切です。
モチベーションが続きにくい
独学は自由度が高い反面、継続するモチベーションを維持するのが難しいこともデメリットです。
ボイトレのレッスンに通えば、講師の指導やレッスンのスケジュールがあるため、自然と練習の習慣が付きます。しかし、独学では誰にも指摘されないため適当に練習してしまったり、忙しさを理由にさぼりがちになったりするケースも少なくありません。
特に、ボイトレはすぐに上達を実感しにくいトレーニングのため、「練習しているのに成果が出ない」と感じると、モチベーションが低下しやすくなります。
独学でボイトレをするときは、小さな目標を設定して達成感を得ることが重要です。
独学におすすめのボイトレ方法
ボイトレ(ボイストレーニング)にはさまざまな種類がありますが、目的に合った練習を選ぶことで、より効果的にスキルを向上させることができます。
次に、初心者でも取り組みやすく、独学でも高い効果が期待できるボイトレ方法を紹介します。
腹式呼吸
腹式呼吸を習得することで安定した発声が可能になり、喉に負担をかけずに力強い声が出せるようになります。声量アップやロングトーンの強化なども期待できるでしょう。
腹式呼吸は息を吸うとお腹がふくらみ、吐くとへこむ呼吸法です。
仰向けになってリラックスし、お腹の動きを意識しながら鼻からゆっくり息を吸い、口から時間をかけて吐き出すことを繰り返しましょう。
慣れてきたら立った状態や座りながら腹式呼吸を行います。
リップロール
リップロールは、唇を軽く閉じて息を吐きながら「プルルル」と唇を振動させるトレーニングです。発声前のウォーミングアップにも適しており、喉を痛めずに発声の準備を整えるのに役立ちます。
リップロールは息を強く吹きすぎず、リラックスした状態で行うことがポイントです。慣れてきたら声を出しながら低音域と高音域を交互に行き来させましょう。
ロングブレス
ロングブレスは息を長く吐き続けるトレーニングで、声量アップを目指す方におすすめです。また、安定した発声ができ、ロングトーンや高音が楽に出せるようにもなります。
ロングブレスを行うときは、一定の強さで息を吐くことがポイントです。鼻からゆっくりと大きく息を吸い込み、数秒間息を止めてから口から「スー」と長く吐き続けます。
最初は10秒吐き続けることを意識し、慣れてきたら秒数を伸ばしていきましょう。
音階のトレーニング
正しい音程で発声し、音域を広げるには音階のトレーニングが効果的です。音階のトレーニングで一般的なものは「5トーンスケール」と呼ばれ、「ドレミファソファミレド」のメロディに合わせて発声します。
ピアノやアプリを使い、最初はゆっくりと行い、慣れてきたらテンポを上げると良いでしょう。
早口言葉
早口言葉を取り入れると発音や滑舌が明瞭になり、聞き取りやすいクリアな声を目指せます。
「赤巻紙青巻紙黄巻紙」「東京特許許可局」などの早口言葉を、最初はゆっくり発音し、慣れてきたらスピードを上げていきましょう。
スピードよりも正確に発音することを重視し、顔や口の筋肉をしっかり動かすことがポイントです。
独学でボイトレをする際のポイント
独学でボイトレ(ボイストレーニング)を行う場合、正しい方法を継続することが重要です。
しかし、間違った方法で練習を続けると喉を痛めたり、かえって発声が悪くなってしまったりすることもあります。そのため、効果的にボイトレを進めるためのポイントをしっかり押さえておきましょう。
ここでは、独学でボイトレをする際に意識すべきポイントや注意点を解説します。
目的に合った方法を見つける
ボイトレにはさまざまな練習方法がありますが、自分の目的に合ったトレーニングを選ぶことが大切です。
「声量を上げたい」「高音をきれいに出したい」「正確な音程を出したい」など、自分の改善したい部分を洗い出し、目的に合ったトレーニングを中心に行いましょう。
長時間行わない
「たくさん練習すれば早く上達する」と考えがちですが、ボイトレは長時間行うと逆効果になることがあります。
特に発声練習を無理に続けると、喉が炎症を起こす、無意識のうちに喉に力が入り変なクセが付く、声帯疲労によって声がかすれるなどのトラブルが起こるかもしれません。
ボイトレの効果を高めるには、短時間でも集中して正しい練習を行うことが重要です。1回の練習は30分程度に抑え、慣れてきたら45分、60分と調整していくと良いでしょう。
ただし、どれだけ長くても2時間以内で終わらせるのがおすすめです。
ボイトレの効果を実感するならレッスンがおすすめ
独学でもボイトレは可能ですが、「なかなか上達しない」「正しくできているか不安」と感じることもあるでしょう。
その場合は、プロのレッスンを受けることで、より効果的にスキルアップができます。
プロに教わると自分の声質やレベルに合った練習方法を提案してもらえる、正しい発声ができているか客観的に分かる、自分では気付けない改善点を教えてもらえるなどのメリットがあります。
ボイトレのレッスンを受けるならテアトルアカデミー
ボイトレ(ボイストレーニング)は、すぐに効果が実感できなくても継続して行うことが大切です。
独学でも簡単にできますが、正しい方法でできているか、上達しているのか自分では判断ができず、モチベーションが下がってしまうこともあるでしょう。
より効果的に、効率的に歌のスキルを上げるなら、プロに教わるのがおすすめです。
テアトルアカデミーの「ON-LABO」なら、未経験でもプロの歌手として通用するスキルを習得できます。
音楽業界の第一線で活躍するプロが一人ひとりのレベルに合わせてレッスンを行うため、フィードバックをもらえて成長を実感しやすいことが特徴です。
呼吸法や発音、リズム感などの基礎的なトレーニングから楽曲制作、ライブでのパフォーマンスまで、実践的・専門的なスキルを広く習得できます。
さらに、デビュー前からライブ出演できるサポートもあり、活躍中のアーティストとの共演も夢ではありません。
テアトルアカデミーは、「Mrs. GREEN APPLE」をはじめ多くの人気アーティストを輩出しており、ノウハウを生かしたレッスンとサポート体制が大きな魅力です。
テアトルアカデミーには、中学生〜30歳を対象とした「ON-LABO」、31歳以上を対象とした「ON-LABO NEXT」があります。
独学でボイトレはできる!自分に合った方法を見つけよう
独学のボイトレ(ボイストレーニング)は、費用を抑えながら自分のペースで続けられることがメリットです。
ただし、正しい方法で行わないと上達が遅れたり、違ったクセが付いてしまったり、モチベーションを維持しにくくなったりといったデメリットもあります。
独学で行うよりも短期間で効果的にボイトレの成果を実感するには、プロのレッスンを受けるのがおすすめです。テアトルアカデミーの「ON-LABO」は、未経験から基礎や応用を学ぶことができ、プロデビューが目指せます。
レッスンはすべてオンラインで受講できるため、自宅でのボイトレも並行して行えば、より高い効果が期待できるでしょう。オーディションは参加費無料のため、気軽にエントリーしてみてはいかがでしょうか。