赤ちゃんのスマホ利用が与える影響や電磁波との関係、安全な使い方・距離について解説

子育てのなかで、赤ちゃんをあやしたり家事の合間に調べ物をしたりするときに、スマホは便利な存在です。

近年は赤ちゃんの前でスマホを使う機会も増えていますが、「電磁波は大丈夫？」「発達に影響するのか？」と心配する声もあります。

この記事では、スマホの電磁波が赤ちゃんにどのような影響を与えるか、スマホの安全な使い方や距離などを解説します。

スマホの電磁波が赤ちゃんに与える影響

スマホから発生する電磁波が赤ちゃんに影響するのではないか、と心配する保護者は多いですが、国内外の研究や世界保健機関（WHO）の見解では「影響は確認されていない」と述べられています。

参考：一般財団法人 電気安全環境研究所 電磁界情報センター「プレママのための知って安心、電磁波のこと」

したがって、電磁波そのものを過度に心配する必要はありません。

ただし、スマホの使い方や接触の仕方によっては、赤ちゃんの生活リズムや発達に影響することがあるため注意が必要です。

以下では、電磁波以外の観点から、スマホが赤ちゃんにどのような影響を与える可能性があるのかを詳しく解説します。

目や脳の発達が遅れる

赤ちゃんの目はまだ成長段階にあり、近距離でスマホの画面を長時間見続けると、視力やピント調整機能に負担がかかります。

参考：医療法人視生会 丸山眼科医院「スマートフォンと子どもの目」

また、画面から入る強い光や素早く動く映像は、脳への刺激が強すぎる場合があり、認知機能の発達に影響する可能性も指摘されているため、注意が必要です。

参考：国立研究開発法人 科学技術振興機構「【AsianScientist】画面を見る時間が長い子供、認知機能が低下する恐れ シンガポールで研究」

感情調節ができなくなる

スマホで流れる映像や音は、一時的に赤ちゃんの気分を落ち着ける効果があります。

しかし、これに頼りすぎると自分で感情を落ち着ける方法を学ぶ機会が減ってしまいます。

赤ちゃんのうちは泣く、笑う、怒るといった感情を表現し、保護者に受け止めてもらうことで安心感を得ていきます。

もし「泣いたらスマホ」という習慣ができてしまうと、成長過程で感情調節が苦手になったり、思考や感情をコントロールする力が育ちにくくなったりする可能性があります。

参考：一般社団法人 岩手県医師会「脳の発達とスマホ」

運動能力が発達しにくくなる

赤ちゃんの身体は日々成長しており、はいはいをしたり、手を伸ばして物をつかんだりする経験を通じて運動能力が発達します。

しかし、スマホを見る時間が多くなると、身体を動かす機会が減り、筋肉やバランス感覚の発達が遅れることがあります。

赤ちゃんの健やかな発達のためにも、自由に手足を動かして遊びながら身体を使う機会を作ることを意識しましょう。

参考：公益財団法人 笹川スポーツ財団「子ども・青少年の運動・スポーツ実施状況とスクリーンタイム」

スマホに依存しやすくなる

スマホは視覚や聴覚を強く刺激し、気軽に楽しさを感じられます。

このとき、脳内では快楽物質であるドーパミンが分泌され、繰り返し見たくなる状態を作り出すため、依存しやすくなる点に注意しましょう。

おもちゃや絵本などは自分で工夫しながら遊んだり、想像力を育んだりする効果があるのに対し、スマホは受け身で刺激を得られることが特徴です。

赤ちゃんのうちに過度にスマホに触れる習慣が付くと、自分で遊びを考える力が育ちにくくなる可能性もあります。

参考：さいたま市「ゲーム・スマホ依存」

体内時計が乱れる

スマホの画面から出るブルーライトは、脳に昼間と同じような刺激を与え、眠気を抑制する働きがあります。

赤ちゃんが寝る前にスマホの画面を見てしまうと、自然な眠りに入りにくくなり、夜泣きや生活リズムの乱れにつながることがあります。

また、十分な睡眠が取れないと、日中の機嫌や発達にも影響をおよぼすかもしれません。

赤ちゃんの体内時計を整えるには、日中は自然光の下で遊び、夜は暗い環境で安心して眠れるようにすることが大切です。

参考：医療法人視生会 丸山眼科医院「スマートフォンと子どもの目」

赤ちゃんの一人遊びにスマホを使うリスク

赤ちゃんにとって一人遊びは、好奇心を満たし、集中力や創造力、さらには五感の発達を促す大切な時間です。

ブロックを積む、布を握るといったシンプルな遊びのなかで、手指の使い方や考える力を自然に育んでいきます。

しかし、スマホを一人遊びの代わりに与えてしまうと、何もしていなくても情報を受け取れるため、自分で工夫して遊ぶ機会が減ってしまうことがリスクです。

さらに、スマホを与える保護者がスマホに集中しすぎてしまうと、赤ちゃんは「自分が見てもらえていない」と感じ、情緒の安定にも影響することがあります。

スマホを上手に活用しつつも、赤ちゃんには自由に遊べる環境と、保護者と触れ合う時間を確保してあげることが大切です。

参考：公益社団法人 日本小児科医会「スマホに子守りをさせないで！」

赤ちゃんとスマホの安全な使い方や距離

スマホは育児の助けになる一方で、赤ちゃんに見せる際は工夫が必要です。

次に、育児でスマホを安全に使う方法や適切な距離について解説します。

使用時間を決める

赤ちゃんがスマホを利用する場合、長時間の使用は避けましょう。

スマホの画面は強い光を放ち、長時間見続けると視力や集中力の低下を招く可能性があります。

そのため赤ちゃんにスマホを見せるときは、あらかじめ使う場面や時間を限定するのがおすすめです。

スマホとの距離を離す工夫をする

スマホの画面を近くで見ると、赤ちゃんの小さな目には大きな負担がかかります。

特に30cm以内の距離で見ると、ピントを合わせる力が未発達な赤ちゃんにとっては疲労を引き起こしやすく、視力の成長に影響する可能性もあります。

そのため、画面を見せる場合はできるだけ距離を確保し、30cm以上離して使用しましょう。

また、動画よりも静止画や写真を一緒に見るなどの工夫をすると良いでしょう。

最終手段として使用する

スマホは赤ちゃんをあやすための便利な手段ですが、あくまで「最終手段」として考えることが大切です。

赤ちゃんが泣いたときは、まずは抱っこや歌、絵本などで気持ちを落ち着ける方法を試すことで、親子のスキンシップが自然に増え、信頼関係を深めることができます。

どうしても手が離せない場面や、移動中で静かにしてほしいときなど、やむを得ない場合にスマホを使うようにすると、習慣化を防ぎやすくなるでしょう。

また、スマホを使うときは保護者も一緒に画面を見て声をかけるなど、共に楽しむ姿勢を持つことも重要です。

スマホから離れて赤ちゃんとのスキンシップを増やすならテアトルアカデミー

赤ちゃんとのスキンシップは、心の安定や発達に欠かせない大切な時間です。

スマホに頼りすぎず、親子で一緒に学びや遊びを楽しむことで、赤ちゃんの心と身体の成長をサポートできるでしょう。

テアトルアカデミーのベビーコースでは、発達段階に合わせた多彩なレッスンを親子で体験できます。

歌や手遊び、身体遊び、知育などを通じて、赤ちゃんの感性や運動能力を育みながら、親子のスキンシップを増やせます。

さらに、専門講師のサポートを受けられるため、保護者も安心して取り組めることも魅力です。

スマホの代わりに、赤ちゃんと目を合わせ触れ合いながら一緒に学ぶ時間を持つことで、親子の絆を深められるでしょう。

スマホはほどほどに！赤ちゃんとコミュニケーションを取ろう

スマホは育児をサポートしてくれる便利な道具ですが、赤ちゃんの発達にとって一番大切なのは、保護者との直接的な触れ合いです。

目を合わせたり抱っこしたりすることで、赤ちゃんは安心感を得て健やかに成長していきます。

スマホをうまく活用しつつ、赤ちゃんと過ごす時間を意識的に増やすことが大切です。

親子で楽しい時間を共有するなら、テアトルアカデミーのレッスンを受けてみてはいかがでしょうか。赤ちゃんの発達に合わせ、親子で一緒に楽しめるレッスンが充実しています。