ごっこ遊びは、子どもの認知能力や言語能力、想像力などさまざまな能力を伸ばす遊びの一つです。子どもの年齢や発達によって遊びの内容は変わり、保護者の関わり方も変化していきます。
この記事では、子どもがごっこ遊びをする時期や遊びのねらい、年齢ごとに変わるごっこ遊びにどう関わるかなどを解説します。
ごっこ遊びとは?
ごっこ遊びとは、子どもが別の誰かになりきり、ストーリーを展開しながら演じる遊びです。
おままごとやヒーローごっこ、お店屋さんごっこなども、ごっこ遊びの一つです。
ごっこ遊びは大きく分けて「役割分担系」と「なりきり系」の2パターンあります。
役割分担系のごっこ遊びは、複数人で遊ぶときに役割を決めてそれぞれが演じます。
例えばおままごとでは自分がお母さん役、友達がお父さん役などに分かれ身近な人の役を演じ、ヒーローごっこではヒーロー役、敵役などに分かれてみんなでストーリーを作り上げていきます。
なりきり系のごっこ遊びは、「自分は◯◯」と役柄を決めて、1人で楽しむ遊び方です。
お姫様やヒーロー、お医者さんなど、好きなキャラクターや身近な大人の職業などになりきることが多いです。
ごっこ遊びをするのはいつからいつまで?
ごっこ遊びは一般的に、2歳頃から始まり4〜5歳でピークを迎え、7歳頃まで続きます。
しかし、おもちゃや人形を何かに見立てて遊ぶ「見立て遊び」や、大人の行動を真似して遊ぶ「再現遊び」は、ごっこ遊びの準備段階として1歳頃から始まっていると言われています。
ごっこ遊びのねらい
子どもたちが何気なく始めるごっこ遊びには、さまざまな能力が必要とされます。
ここでは、ごっこ遊びは子どもにどのような良い影響があるのかを紹介します。
人の気持ちを考える力
ごっこ遊びは、役割分担をしたり役になりきったりすることでそれぞれの立場で考えたり、人の気持ちを考えたりできるようになります。
普段は自分の視点で考え行動する子どもたちですが、ごっこ遊びを通じて他者の視点に立ち、考えられる能力が養えます。
社会性
ごっこ遊びは、子どもたちの身近にいる大人や、職業を真似することが多いため、模倣ではあるものの社会活動の体験ができます。
お店で物を購入するときのやり取りや保護者同士の会話などをごっこ遊びで再現すると、社会性が育まれるでしょう。
また、友達と一緒に物語を進めるごっこ遊びは、相手に合わせたり目的に向かって協力したりすることで、コミュニケーション能力も培われます。
言語能力
ごっこ遊びでは、普段大人たちが使う言葉や会話を積極的に使うようになります。
役割や状況に合わせて考えながら話すため、言葉の数が増えて言語能力が養われます。
想像力・創造力
決められたストーリーがないごっこ遊びは、子どもが自由に展開を思い描けるため、想像力・創造力が育まれます。
特に1人で遊ぶことの多い「なりきり系」では、実在しないキャラクターや人物になりきることで、より子ども自身が想像力を働かせることができるでしょう。
観察力
自分以外の誰かになりきるごっこ遊びでは、保護者や幼稚園・保育園の先生など、普段関わりの深い大人や身近な職業の人の真似をすることが多くあります。
普段から会話や仕草をよく見て覚えるようになるため、観察力も伸びるでしょう。
記憶力
ごっこ遊びは自分以外の人やキャラクターの動作、言葉、仕草を観察し、積極的に覚えるようになります。
覚えたことを実際に遊びのなかで使うことで言語能力が培われるとともに、記憶力も良くなることがごっこ遊びの特徴です。
【年齢別】おすすめのごっこ遊び
ごっこ遊びは、子どもの年齢や発達状況に合わせて、内容も変化していきます。ここでは、子どもの年齢とおすすめのごっこ遊び、保護者の関わり方について紹介します。
1歳
1歳は物の名前を覚え始め、発語が多くなってくる時期です。
しかし、言葉でのコミュニケーションはまだ難しく、おままごとで食べるふりや人形を寝かせるなど、大人の行動を真似する「再現遊び」が見られるようになります。
保護者は子どもと一緒に手遊びしたり動物の鳴き真似をして遊んだりすると良いでしょう。
1歳は保護者や身近な大人の動作を見て観察力を養います。保護者は料理や掃除など、日常生活を子どもに見せてあげるだけでも、子どもにとっては大きな学びとなるでしょう。
2歳
2歳になると言葉を覚え始め、挨拶ができるようになります。
少しずつ言葉のやり取りが始まり、友達とも「見立て遊び」のようなごっこ遊びができるようになるでしょう。
積み木を食べ物に見立てて食べるふりをしたり、おもちゃを商品に見立ててお店屋さんごっこをしたり、「いただきます」「◯◯ください」「ありがとう」など日常のやり取りが遊びのなかに登場します。
2歳は見立て遊びを通して自由な発想と想像力が養われる時期です。
保護者は「◯◯だね」「できたね」などの声かけをしたり、子どもがなりきって遊べるようなおもちゃや道具をそろえてあげたりすると良いでしょう。
3歳
3歳になると、言葉や身体が発達し、身の回りのことはある程度自分でできるようになります。この時期には、お姫様やヒーローなど、自分がなりたい役になりきる本格的なごっこ遊びが始まるでしょう。
しかし、友達と同じ空間にいても、それぞれが別のことをする並行遊びをしていることが多く、しばしば物の取り合いやケンカが起きるかもしれません。
3歳のごっこ遊びでは、順番を守ることや物を貸してあげること、友達を傷付けないなどといったルールを意識させる働きかけをしましょう。保護者が仲裁しながら遊びを楽しむことで、子どもはコミュニケーション能力を養えます。
4歳
4歳になると、お店屋さんごっこやおままごとなど、友達と役割分担を決めてごっこ遊びができるようになります。
しかし、役割の取り合いや世界観・設定を決めるときに揉める、ヒーローごっこの戦いシーンのはずがケンカに発展してしまうというトラブルも起こりやすい時期です。
保護者は子どもたちの世界観を壊さないよう、さりげなくサポートに入ることが求められます。
5歳以上
5歳の子どもは友達との関わり合いからさまざまなことを学ぶ時期です。
友達と役割やルールを相談しながら、スムーズにごっこ遊びができます。
また、友達とごっこ遊びを発展させていくなかで、コミュニケーション能力や思考力も養われるでしょう。
保護者は、子どもたちの主体性を尊重しながら、必要なときには遊びだとしてもダメなことやルールを伝えることが大切です。
ごっこ遊びに保護者が疲れてしまったらどうする?
ごっこ遊びは子どものさまざまな能力を伸ばす遊びの一つです。
保護者は子どもがごっこ遊びを楽しめるように環境を整えたり、一緒に遊んだりすることが求められますが、四六時中付き合うわけにはいかない場合もあります。
育児以外にもやらなければならないことがあったり、子どもと遊ぶのに疲れてしまったりするときもあるでしょう。
子どもがごっこ遊びにハマってしまい、なかなか中断できないときには以下の対応を試してみると良いでしょう。
- 時間を決める
- 約束をする
- 人形を渡す
- お手伝いをしてもらう
ごっこ遊びの終わりの時間を決めたり、「ご飯の後で遊ぶ」「◯時になったら遊ぶ」などの約束をするのは効果的です。
合わせて、今は一緒に遊べない理由も伝えてあげると、子どもも納得してくれるでしょう。
また、家事や仕事などで子どもと一緒に遊べないときには、保護者が離れている間は人形を代わりに一緒に遊んでもらったり、洗濯物をたたむことや料理を手伝ってもらったりするのもおすすめです。
育児の一環でごっこ遊びをするならテアトルアカデミーもおすすめ
ごっこ遊びは子どもの能力を伸ばし、成長を促す効果が期待できますが、さらにごっこ遊びの引き出しを増やしてあげたい、子どもがたくさんの友達と遊ぶようになってほしいと考える方は、テアトルアカデミーのレッスンがおすすめです。
テアトルアカデミーには0〜2.6歳頃の赤ちゃんが通う「ベビー部門」、2.6歳頃〜年中の子どもが通う「キッズ部門」があり、子どもの年齢や成長に合わせてレッスン内容も異なります。
ベビー部門では手遊びや歌、読み聞かせ、知育、親子分離などさまざまなレッスンがあり、子どもの感性を刺激し、心や身体、脳の発達を促す体験ができます。
月齢・年齢や発達段階に合わせて自由にレッスンを選択できることも特徴です。
キッズ部門では演技やダンスのレッスンがあり、子どもの自主性や表現力を伸ばし、「できた!」という成功体験を重ねられることが魅力です。
どちらもほかの子どもとの交流を深められるため、新しい友達も増えるでしょう。保護者にとっても、育児に役立つアドバイスや情報交換を得られる良い機会となります。
ごっこ遊びは子どもにとって大切な遊び!大人も楽しもう
子どものごっこ遊びは社会性や想像力、言語能力などさまざまな力を伸ばす遊びの一つです。年齢によってごっこ遊びの内容が変化するため、保護者は一緒に遊んだり適切にサポートしたりしながら見守りましょう。
ごっこ遊びを育児の一環としてもっと有意義なものにしたい、子どもの友達を増やしたいと考えている方は、テアトルアカデミーに通うのもおすすめです。
年齢によって親子で一緒に取り組めるレッスンや、目標に向かって子どもが仲間と協力して取り組めるレッスンなど、子どもの成長をサポートする内容が充実しています。
子どもへの対応や指示の仕方など、保護者にとっても育児に役立つ発見や学びが多いでしょう。
気になる方はオーディションへエントリーしてみてはいかがでしょうか。