子どもの成長は驚くほど早く、2歳頃になると身体と心の発達に伴い、「イヤイヤ期」とも呼ばれる自己主張の強い行動が見られるようになります。
成長が感じられてうれしい反面、反抗的な態度や大きな声・動きで拒絶する子どもの様子に困惑してしまう保護者もいるかもしれません。
この記事では、「魔の2歳児」と呼ばれる理由や2歳児の発達度合い、育児のポイントについて解説します。
2歳児の発達状況
2歳児は言語能力や身体能力、心の発達度合いが著しい時期です。言葉を通じてコミュニケーションが取れるようになってきたり、1人であちこち動き回ったりできるようになるでしょう。
まずは、2歳児の発達状況を「身体」「知力」「心」の3つに分けて紹介します。
身体の発達
2歳になると運動能力が向上し、全身を使った運動ができるようになります。歩くだけでなく走ったり、階段の上り下りをしたり、片足で立ったりと、できることが一気に広がるでしょう。
手先も器用に動かせるようになり、線を描く、積み木を積み上げる、スプーンやフォークを使って食事をすることも可能です。
周囲への好奇心が強くなるため、行動範囲が広がって少し離れた場所への移動もできるようになり、目が離せない時期でもあります。
知力の発達
2歳頃になると、考える力や言語能力が大きく伸びます。
「おはよう」「さようなら」などの日常的な挨拶ができるようになり、「きれい」など感じたことを簡単な言葉で表現するようになるでしょう。
また、身の回りの物や生き物の名前を覚え始め、自分の要求を言葉で伝えるような変化も見られます。
記憶力や想像力が高まり、絵本のストーリーを考えたり、ままごとで大人の真似をするようになったりすることも2歳児の特徴です。
心の発達
2歳児は自我が芽生え始める時期で、何でも「自分でしたい」と言うようになります。
「こうしたい」「こうしてほしくない」という自己主張が激しくなり、思い通りにならないときは大声で泣いたり頑固な行動を取ったりするでしょう。
また、友達と少しの間一緒に遊ぶようになるなど、周囲の人との関係性を築き、社会的な心の成長も見られます。
なぜ「魔の2歳児」と呼ばれるの?
「魔の2歳児」と呼ばれるのは、特にこの時期に自己主張が強くなり「イヤイヤ期」が始まるためです。
イヤイヤ期が始まる時期や期間には個人差がありますが、1歳半頃から始まり2歳頃にピークを迎え、3歳頃になると落ち着く傾向にあります。
また、なかには「イヤイヤ期」に突入しない子どももいます。
保護者の誘いや指示に対し「イヤ!」と拒否したり、何度も同じことを繰り返したりするため、保護者にとっては心労が絶えないと感じる時期かもしれません。
しかし、「イヤイヤ期」は子どものその後の発達にもつながる大切な時期でもあるため、冷静に対応するよう心がけると良いでしょう。
子どもに「イヤイヤ期」が訪れる理由や対処法など、詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。
2歳の育児のポイント
「魔の2歳児」と言われるため2歳の育児は難しいと思う方も多いでしょう。
ここでは、2歳の育児で意識したいポイントについて解説します。
子どものやりたいを尊重する
2歳児は「自分でやりたい」という気持ちが強く、少しずつ自分で決めることの大切さを学ぶ時期でもあります。
子どもが興味を持ったことに対して頭ごなしに否定するのではなく、挑戦させてあげることが大切です。
例えば、靴を自分で履きたいときや荷物を運びたいときなど、保護者がサポートしながら子どもの興味と意思を尊重してあげると良いでしょう。
「できた」という成功体験を重ねることは、子どもの自己肯定感を養うことにもつながります。
身体を動かす遊びを増やす
運動能力が大きく発達する2歳児は、以前よりもできる動作が多くなり、「身体を動かしたい」という欲求が出てくる時期です。そのため、跳んだり走ったり、思いきり身体を動かす遊びを増やすと良いでしょう。
例えば、ボール遊びやダンス、追いかけっこなどがおすすめです。公園などの広い場所で遊ぶときには、子どもが急に走り出したり飛び出したりしないよう、安全面も意識しましょう。
日々の生活を「遊び」に変換
2歳児にとって「遊び」は大切な学びの場です。何にでも興味を持ち真似をしたがる時期でもあるため、生活にも遊びを取り入れてみると良いでしょう。
例えば、洗濯物を畳む・取り込むのを子どもと一緒にしたり、おもちゃの片付けをゲームに変えたりすることで、楽しみながら生活習慣や日常のルールを学ばせることができます。
そして、子どもができたときにはしっかり褒めることも重要なポイントです。
日々の生活に遊びを取り入れて子どもの行動を促すことは、イヤイヤ期の対処法としても効果的と言えます。
様子を見てトイレトレーニングを始めてもOK
大人の真似をしながら生活習慣を身に付けていくうちに、徐々にトイレに対する意識が芽生え、尿意を伝えられるようになっていきます。排泄したことを言葉で伝えるようになってきたら、少しずつトイレトレーニングを始めてみても良いかもしれません。
ただし、子どもの発達は個人差があるため、「3歳になっても自分でトイレに行けない」からと焦る必要はありません。
子どものペースに合わせて少しずつトレーニングを開始することが大切です。
例えば、トイレに関する絵本やアプリなどの教材を使ったり、トイレに座る練習を楽しみながら行ったりして、子どものペースに合わせて少しずつトレーニングを開始することが大切です。
強く𠮟りすぎるのはNG
2歳児の「イヤイヤ期」には、思うようにいかない場面が増えるため、𠮟りたくなるかもしれません。しかし、感情的になり強く叱ってしまうと、子どもは恐怖を覚えます。
一度芽生えた恐怖心はなかなか拭えず、トラウマになってしまう可能性もあるため注意しましょう。
また、無視や放置、突き放すといった行動もNGです。
信頼している保護者から冷たい態度を取られることは、子どもにとって大きなショックとなります。子どもの精神状態が不安定になり、さらに「イヤイヤ」がひどくなることもあります。
2歳児は保護者の言うことに素直に従わないことが多くありますが、まずは気持ちを落ち着かせ、子どもの気持ちに寄り添った対応を取ることが大切です。
2歳の育児の一環としてテアトルアカデミーがおすすめ
「魔の2歳児」に対して、自分の育児方法が合っているのか不安に感じる方も多いでしょう。子どもへの声かけや「イヤイヤ期」の対応を学ぶなら、テアトルアカデミーがおすすめです。
テアトルアカデミーは子どもの年齢に応じてクラスが分かれており、子どもの発達に合ったレッスンを受けることができます。
例えば0〜2.6歳頃までの子どもを対象とした「ベビー部門」では、手遊びや歌、読み聞かせ、知育など親子で参加できるレッスンが受講可能です。
また、子どもへ伝える力を身に付けられる「指示聞き」、保護者と離れても子どもが不安にならない「親子分離」など、育児に役立つレッスンも用意されています。
2.6歳頃〜年中までの子どもが通う「キッズ部門」は、子どもの自主性を尊重し、感性や発想力を伸ばすレッスンが特徴です。
ダンスや演技のレッスンを通じて、表現力や集中力を身に付けられるだけでなく、「できた」という経験が子どもの自信につながるでしょう。
2歳の育児は子どもの成長に寄り添うことが大切
2歳の子どもは「魔の2歳児」と呼ばれるほど大変な時期と言えます。
2歳児は心や身体、知力が大きく発達し「イヤイヤ期」に突入するため、子どもの反応に振り回されて苦労することは多いですが、保護者の方は成長に寄り添いながら冷静に対応することを意識しましょう。
子どもの育児について不安を感じたら、テアトルアカデミーのレッスンを受けてみることもおすすめです。
これまでに多くの子どもたちに接してきたプロが2歳児への対応や指示の出し方にアドバイスをくれるだけでなく、ほかの家庭の保護者との交流もでき気分転換になるかもしれません。
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