キャラクターや俳優・女優の演技に合わせて声を当てる声優にとって、滑舌は重要な要素の一つです。
そのため、声優を目指しているけれど「自分の滑舌に自信がない」「さらに滑舌を良くしたい」という方はトレーニングを取り入れてみましょう。
この記事では、滑舌が悪い原因や改善することのメリット、効果的なトレーニング方法などについて紹介します。
滑舌が悪い原因とは?
滑舌が悪いと一口に言っても原因はさまざまです。
まずは、滑舌が悪くなる原因を4つ紹介します。
舌がうまく使えていない
舌の筋肉が足りていない場合、うまく動かすことができません。
そのため、発音がもたついて滑舌が悪くなり噛みやすくもなります。舌の筋力はトレーニングを重ねることで鍛えることが可能です。
また、口を横に広げて舌先を浮かせながら話している場合も舌がうまく使えず、舌足らずのような話し方になります。
口を開けずに話している
口の開き方が小さかったり、あまり動かさずに話したりすることも滑舌が悪くなる原因です。
口をあまり動かさずに話すと、唇や舌の動きも小さくなります。声がこもったりボソボソ話していたりするように聞こえてしまいます。
口まわりの動きを良くするには、表情筋を鍛えるトレーニングがおすすめです。
また、話すときは口を開くよう意識すると良いでしょう。
姿勢が崩れている
猫背や巻き肩、ストレートネックなど、姿勢が崩れていることも滑舌を悪くする原因の一つです。
姿勢が悪いと首が圧迫されて空気が通りにくくなり、声がこもり思うように発声できなくなります。また、口が開けにくくなると舌の筋肉も動かしづらくなるなど、姿勢は滑舌にも影響を与えます。
腹筋に力が入っていないと姿勢も悪くなるため、背筋を伸ばして呼吸しやすい姿勢を意識しましょう。
呼吸が浅い
声は吐く息に乗せて出すものです。そのため、呼吸が浅いと舌や口に力が伝わりにくくなり、滑舌も悪くなります。
無意識に呼吸が浅くなってしまうことも多くあるため、深く呼吸するよう心がけると良いでしょう。
また、オーディションなど、緊張する場面でも呼吸は浅くなります。緊張しているのを感じたら、深呼吸を繰り返すのがおすすめです。
滑舌の悪さを治すメリット
ここでは、滑舌の悪さを治すメリットを紹介します。
コミュニケーションがスムーズになる
滑舌が悪いと、話したいことがあってもうまく相手に伝わらず、何度も聞き返されることがあります。そのたびに会話が止まり、相手も聞き取りづらく不快な思いをさせてしまうことがあるかもしれません。
オーディションやプレゼンなど自分だけが話す場面では、相手が聞き取れていないことが分からないまま話が進み、本当に伝えたいことを伝えられないケースも考えられます。
滑舌を良くすることで、人間関係の構築やコミュニケーションがスムーズになることが大きなメリットです。
自信が持てるようになる
滑舌が良くなることは、自信にもつながります。
滑舌が悪いと話すことを苦手に感じるようになり、人と話す機会が減ると口や舌の筋力が衰え、さらに滑舌が悪くなるという悪循環に陥ってしまいがちです。
また、会話を避けるようになると「消極的」「自信がなさそう」というネガティブなイメージを与えてしまうこともあります。
滑舌が良くなり、ハキハキ話せるようになれば会話することへのコンプレックスが解消され、自信が持てるようになるでしょう。
【声優志望者向け】滑舌の悪さを改善するトレーニング方法
滑舌の悪さはトレーニングを重ねれば改善できます。
続いては、滑舌を良くするための主なトレーニング方法を紹介します。自宅で簡単にできるものばかりなので隙間時間を活用して取り入れてみましょう。
正しい姿勢
正しい姿勢を取ることは、滑舌や発声トレーニングをするときの基本です。お腹からの空気を通りやすくすると声を出しやすく、滑舌も良くなります。
壁や椅子の背もたれと背中がまっすぐ接するようにし、正しい姿勢を身に付けましょう。
ストレッチ
身体がリラックスできずに緊張状態にあると、呼吸が浅くなり滑舌が悪くなってしまいます。
そのため、ゆっくりとした呼吸を繰り返しながらストレッチで身体をほぐすことも、滑舌の改善に効果的です。また、ストレッチをすることで姿勢改善も期待できるでしょう。
腹式呼吸
滑舌を良くするには、腹式呼吸を意識することが大切です。腹式呼吸は力強く安定した声量が出るようになり、発声しやすくなるため滑舌改善にもつながります。
鼻から大きく息を吸い込み、時間をかけて吐き出しましょう。息を吸ったときにはお腹がふくらみ、吐き出すときはへこむように動きを意識することも大切です。
発声練習
発声練習は、プロの声優も欠かさず行う基本的なトレーニング方法です。
なかでも、「あいうえお・いうえおあ・うえおあい・えおあいう・おあいうえ」と五十音を1音ずつずらしながら読み上げる方法を、「あ行」から「わ行」、濁点、半濁音の行も含めて行うことで、難しいと言われる鼻濁音の練習にもなります。
また、練習する際に各行を一息で言うように心がけたり、腹式呼吸を意識し1音ずつはっきりと発声したりすると良いでしょう。
早口言葉
早口言葉も滑舌改善には欠かせないトレーニングです。
有名な早口言葉には以下がありますが、Webサイトなどで調べ、さまざまな早口言葉を練習してみましょう。
- 生麦、生米、生卵
- 赤巻き紙、青巻き紙、黄巻き紙
- 東京特許許可局
- 蛙ぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ、合わせてぴょこぴょこ六ぴょこぴょこ
早口言葉は噛まないことが重要です。最初はゆっくりでも1音ずつ発声し、徐々に早口になるように練習しましょう。
表情筋
滑舌を良くするには、舌の筋力だけでなく口まわりの筋力を鍛えることも大切です。表情筋のトレーニングには、割り箸を使う方法があります。
割っていない割り箸を2本用意し、太い方を奥歯で噛みましょう。前から見ると割り箸はハの字の状態です。このまま「らたなかさ」と繰り返します。
タングトリル
タングトリルは、舌の筋力をほぐしながら鍛えるトレーニングで、巻き舌で音を出しながら息を吐きます。
口を少し開けて舌先を上の前歯の裏に軽く付け、息を吐きながら振動させます。「ラララ……」「ルルル……」などのラ行は巻き舌にしやすく、うまくできない場合は「トゥ」「ドゥ」など短い音を頭に付けると練習しやすいでしょう。
舌筋トレーニング
舌筋トレーニングは、文字通り舌の筋肉を鍛えられます。
舌先を唇と歯茎の間に入れ、円を描くようにぐるりと歯茎をなぞる動きを繰り返します。トレーニングは口を閉じたまま行います。
慣れていないと少し行うだけでも辛くなりますが、継続することで効果を実感しやすくなるでしょう。
母音・子音トレーニング
母音トレーニング、子音トレーニングは、言葉をはっきりと発音するために役立ちます。
母音トレーニングは、文章や単語を母音で発音する方法です。例えば「おはようございます」は「おあおうおあいあう」、「さようなら」は「あおうああ」となります。
母音トレーニングでは、1音ずつ歯切れ良く発音することが大切です。
子音トレーニングも同様に、文章や単語を子音で発音します。
例えば、さ行で行う場合は「おはようございます」を「そさそすそさしさす」、ら行で行う場合は「さようなら」を「らろるらら」となります。
子音のなかでも「さ行」「た行」「ら行」は噛みやすいと言われているため、重点的にトレーニングすると良いでしょう。
声優を目指して滑舌練習するならテアトルアカデミー
声優を目指すなら滑舌の良さは必要な条件と言えます。
声優を目指している方や滑舌を改善したい方は、プロによる滑舌・発声トレーニングを受けると良いでしょう。
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このほか、テアトルアカデミーの「声優コース」について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
滑舌を改善して声優として自信を付けよう!
滑舌の悪さはさまざまな原因が挙げられますが、姿勢や呼吸法、トレーニング次第で改善できます。
また、効果的に滑舌を良くするなら、プロによるレッスンを受けるのも良いでしょう。
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