歌や話し方がうまくなりたい方は、発声練習をするのが効果的です。
発声練習をすることで、話し方や表情が魅力的になったり、ストレス解消できたりとさまざまなメリットがあります。
目的に応じた練習法を知ることで、声の魅力は格段にアップするでしょう。
この記事では、発声練習をするメリットや3つの基本と併せて、発声練習の基礎から応用までを詳しく解説します。
発声練習で得られる4つのメリット
発声練習はただ声を出すトレーニングではありません。日常会話からプレゼン、歌唱力の向上まで、さまざまな場面で効果を発揮します。
以下の4つの大きなメリットを知ることで、発声練習の重要性がさらに理解できるでしょう。
話し方が魅力的になる
発声練習をすると言葉の滑らかさや抑揚が身に付き、聞き手にとって心地良い話し方になります。特に「腹式呼吸」や鼻や顔で音を響かせる「共鳴練習」を通じて声に深みと安定感が加わると、説得力や安心感を与える話し方ができるようになります。
発声練習をすることで「声の質」が高まり、第一印象で相手に良い印象を与えることができます。
人とのコミュニケーションにも自信が持てるようになり、会話力やプレゼン力の向上にもつながるでしょう。
声帯への負担を軽減
間違った発声法を続けていると、知らないうちに声帯に負担を掛けてしまいます。発声練習を通じて、喉を無理なく開いて声を出す方法を学ぶことで、声帯へのダメージを減らすことができるでしょう。
これは、長時間話す職業の方や、歌う機会が多い方にとって特に重要です。正しい呼吸法や姿勢を意識することで、声が枯れにくくなり、長時間でも安定して声を出せるようになります。
ストレス解消
声を出すことには、リラックス効果がありストレス解消につながることもメリットです。お腹からしっかりと息を使う腹式呼吸は、副交感神経を刺激し、心を落ち着かせる効果があるとされています。
忙しい毎日のなかに発声練習を取り入れることで、気分転換にもなり、メンタル面の健康にも良い影響を与えるでしょう。
表情筋の活性化
発声練習では口の形や舌の動きを意識するため、自然と顔の筋肉を使うことになります。特に滑舌を良くする練習では、普段あまり動かさない表情筋が刺激され、顔全体の筋力アップに効果的です。
これは表情が豊かになるだけでなく、顔のたるみ予防や若々しい印象づくりにも効果があるため、「話しながら顔トレーニング」ができる一石二鳥の練習法と言えるでしょう。
発声練習の3つの基本
発声練習を効果的に行うためには、基本をしっかりと押さえることが大切です。腹式呼吸・喉の開き・正しい姿勢の3つを意識することで、声の通りや響きが大きく変わるでしょう。
腹式呼吸
発声の基本は腹式呼吸にあります。これは胸ではなくお腹を使って呼吸する方法で、安定した声量と持続力を習得するために重要です。
まずは仰向けに寝て、お腹に手を当てて呼吸してみましょう。息を吸うとお腹が膨らみ、吐くとへこむ感覚をつかむことがポイントです。
この呼吸法ができるようになると、歌だけでなく、スピーチや日常会話でも声が通りやすくなります。
喉を開く
喉が締まっていると、声が詰まりやすくなり響きのある音が出にくくなります。
そのため、発声時には喉をリラックスさせて、開いた状態を意識することが大切です。
あくびをするように口を開けると喉が開く感覚をつかめます。また、病院の診察で舌を押さえて喉の奥を診てもらうときの様子をイメージすると分かりやすいかもしれません。
喉がリラックスした状態を保てると、声帯にかかる負担も減り長時間の発声にも耐えられる声づくりができます。
姿勢
正しい発声には、正しい姿勢が欠かせません。猫背や前かがみの姿勢では肺が圧迫されて呼吸が浅くなり、声も通りにくくなります。
背筋を伸ばし、頭のてっぺんから糸で引っ張られているようなイメージで立つと、呼吸が深くなり発声しやすくなるでしょう。肩の力を抜き、足は肩幅に開いてリラックスした状態を意識することが大切です。
発声練習の例文集
滑舌を改善し、声の通りを良くするには、発声練習の例文を繰り返し音読することが効果的です。レベル別に分かれた練習例文を使えば、初心者から上級者まで、自分に合ったトレーニングができます。
【初心者向け】基本の母音練習「あえいうえおあお」
母音の発声はすべての発声練習の基本です。「あえいうえおあお」などのパターンを繰り返すことで、口の動きや舌の位置を意識しやすくなり、発音の基礎が整います。
特に日本語では母音が明瞭であることが重要とされているため、初心者はこの練習から始めると良いでしょう。
例 |
あいうえお いうえおあ うえおあい えおあいう おあいうえ あえいうえおあお |
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各行を5回ずつ繰り返します。一つひとつの言葉をつなげるように滑らかに発音し、慣れてきたらあ〜わ行まで練習してみましょう。
【苦手克服】サ行・タ行・ラ行がはっきりするフレーズ
日本語のなかでも発音が難しいとされる「サ行」「タ行」「ラ行」を集中的に練習できるフレーズです。
「新春シャンソンショー」や「この竹垣に竹立て掛けたのは……」など、言いにくい言葉を繰り返すことで、口の動きがスムーズになり、明瞭な発音ができるようになります。
特定の行の滑舌に課題を感じている方に特におすすめの練習法です。
例 |
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【上級者向け】アナウンサーも使っている「外郎売(ういろううり)」に挑戦!
「外郎売(ういろううり)」は、発音・抑揚・リズム・滑舌のすべてを総合的に鍛えられる実践的な例文で、アナウンサーや俳優も愛用する練習教材です。
長文を息切れせずに滑らかに読むことで、表現力や発声持久力が養われます。上級者はもちろん、ステップアップを目指す中級者にも挑戦してほしい練習法です。
例 | 拙者(せっしゃ)親方(おやかた)と申すは、お立ち会いの中(うち)に、ご存知のお方もござりましょうが、お江戸を発って二十里上方(にじゅうりかみがた)、相州(そうしゅう)小田原、一色町(いっしきまち)をお過ぎなされて、青物町(あおものちょう)を登りへおいでなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門(らんかんばしとらやとうえもん)、ただいまは剃髪(ていはつ)致して円斎(えんさい)と名乗りまする。 |
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上記はほんの一部です。まずは上記の文で練習し、慣れてきたら全文に挑戦してみるのも良いでしょう。
カラオケ・歌がうまくなる発声練習メニュー
カラオケでうまく歌いたい方は、日常的に行える発声練習が効果的です。
ここでは、声の響き・滑舌・音程といった歌唱力を支える要素を鍛える3つのトレーニングを紹介します。
声を響かせる練習
歌声に深みや広がりを出すには、声を響かせる「共鳴」の練習をすると良いでしょう。そのなかでもハミングは、初心者でも取り組みやすい方法です。
ハミングは、口を軽く閉じて「んー」と鼻歌のように声を出すことで、鼻腔に響く感覚がつかめるようになります。
共鳴の感覚がつかめたら軽く口を開けてハミングし、さらに慣れてきたら口を開けてハミングのまま歌う練習に移りましょう。
滑舌改善練習
歌がうまくなるには、言葉をはっきり伝える滑舌の良さも意識しなければなりません。タングトリル(巻き舌)は、滑舌の向上に効果的な練習の一つです。
舌先を振動させて「トゥルルルル」と音を出すこの練習は、舌の筋肉を鍛え、口の動きをスムーズにします。
最初はうまくいかない場合も多いですが、焦らず練習を続ければ誰でもできるようになるでしょう。特に速いテンポの曲やラップ調の歌に挑戦したい方には必須のトレーニングです。
音程を鍛える練習
音程を外してしまうという悩みには、スケール練習(音階練習)が効果的です。
「ドレミファソラシド」の音階を「あー」「まー」などの音で順に発声することで、音の高低を正確に認識しながら声を出す感覚を身に付けられます。
ピアノや音階アプリを使うと、正しい音程を確認しながら練習できて便利です。
確実な発声練習はプロに依頼しよう!
発声練習は独学でもできますが、クセが付いてしまったり間違った発声方法に気付けなかったりしてしまう場合があります。そのため、確実に成果を出すならプロの指導を受けるのが近道です。
テアトルアカデミーの「ON-LABO」は、プロのアーティスト育成に特化したプロジェクトで、発声の基礎から応用まで体系的に学べる環境が整っています。
中学生から30歳までを対象にした「ON-LABO」、そして31歳以上の方には「Music100」が用意されており、年齢や個人のレベルに応じて専門的なレッスンを受けられることが特徴です。
発声練習に加え、歌の基礎となる呼吸法や発音、リズム感、表現力など、総合的なボイストレーニングを通じて、着実にスキルアップできるでしょう。
プロのアーティストを目指す方はもちろん、趣味で声を磨きたい方にもおすすめです。
テアトルアカデミーはこんな方におすすめ!
- 実力派の役者が所属する芸能事務所に入りたい
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発声練習でボーカルスキルを鍛えよう!
発声練習は、話す力や歌う力を高めるうえで欠かせない基礎トレーニングです。
母音練習や滑舌強化、音程を鍛える練習などを継続することで、声の魅力が格段に上がるでしょう。
発声練習は自宅でも取り組めますが、正しい方法で確実に上達するなら、プロのレッスンを受けるのが効果的です。
テアトルアカデミーの「ON-LABO」では、音楽業界で活躍するプロによるレッスンが受けられるため、正しい方法で基礎を身に付けながら専門的・実践的なスキルも効率的に習得にもつながります。
オーディションは無料かつオンラインで行われるため、気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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