2022/09/27
ベビーハンドラー その8
こんにちは。
テアトルアカデミーで「ベビーハンドラー」をしています、赤ちゃんスタッフのMです。
ドラマ・映画・CM・雑誌・パッケージなどさまざまな撮影現場で、ママと赤ちゃんのサポートに努めています。
感染症対策としてカメラ周りの人数が制限されるようになり、赤ちゃん撮影にはベビーハンドラーの需要がますます高まりつつあります。
以前はスタッフさんやタレントさんが赤ちゃんに触りたくて、たくさん集まってきて賑やかだったのですが・・・
他者との触れ合いが減少している最近の赤ちゃんたちは、突然カメラ前に入れられるとびっくりして泣き出してしまうこともよくあります。
そうならないためにも“ママ以外の頼れる存在”として、待ち時間の間に信頼関係をしっかりと築くように心がけています。
(検査・消毒・マスク、感染症対策はばっちりしています☆)
撮影は、スチールでもムービーでもどの場合もだいたい平日の朝から開始されます。
「香盤(こうばん)」と呼ばれる撮影のタイムスケジュール表が必ずあり、出演シーンの撮影が何時からあるのかが分かるようになっています。
入り時間はだいたい出番の1時間前のことが多いです。
ドキドキの保護者さま・赤ちゃんと合流したら、控え室で抱っこ紐から降りてゆっくりしてもらいます。
きょろきょろ周りを見て、体を伸び伸びしたり、手足をパタパタさせたり、新しい環境が分かってくると次第に体勢を変えて動き回るようになります。
この時間はぜひ、ママたちも手を出さずに放っておいてあげてください!
意外とこの時間がとても大切で、赤ちゃんの役作りがここから始まります!笑
もし控え室でもずっと抱っこされたままだと、動きが制限され自主的な遊びや好奇心が出なくなってしまうのです。
控え室に慣れてきたら私も徐々に近づいて一緒に遊びます。
衣装に着替えたり髪を整えたりするのは撮影直前にするのがおすすめです!
着なれた服のほうが動きやすいですし、衣装を汚す心配はなるべく少なくしたほうが良いです。
そろそろ出番が近づいてきたら、オムツ替えでさっぱりして衣装を着せます。
衣装になって、髪を整えたら・・・
さあいよいよ本番っ!
控え室から連れ出すところから、ベビーハンドラーの役目です。
なるべくママの腕には触れず振り返ることもさせずに、新しい環境(カメラ前)へと出発します。
ここでうまく“ママを忘れて現場に入ること”が、スムーズに撮影するための【最重要ポイント】です!!!!!!
焦らず静かに送り出してあげてください!
新しい部屋だ、あれはなんだろう、行ってみたいな、と思えるように前向きの抱っこで連れ出します。
タレントさんやカメラマンさんと馴染んで上手く遊び始めたら、スッと私はカメラの後ろへ抜けます。
赤ちゃんがごきげんで立ち位置に入ると、そのままカメラが回り始めます。
ちょっとグズってしまったとしてもすぐには助けにいきません、じっと見守ります。
タレントさんが上手にあやしてくれて自然とお芝居に入っていきます。
((私はこれまで何度もこの奇跡を見てきました!))
まるで本当の家族のように一体となり、赤ちゃんの表情がふっと落ち着いてきます。
そしてお芝居のセリフに応えるかように、顔を向けたり声を出したりする赤ちゃんのかわいいこと!!
監督さんもカメラマンさんも大喜びで大満足!!!
赤ちゃんがかわいい反応をしてくれると現場がとてもハッピーになります☆
ママもその様子をモニター越しに見てハッピーになれます♪
本番前の不安や緊張はすべて頼ってください!
一緒に現場を楽しみましょう☆
スタッフM